欧州ブロックチェーンインフラストラクチャープロジェクトに選ばれたIOTA財団

欧州ブロックチェーンインフラストラクチャープロジェクトに選ばれたIOTA

オープンソースプロトコルに基づいた開発が行われているP2P型決済およびデータ共有網&仮想通貨で知られるIOTAは、欧州ブロックチェーンイニシアチブに参加するため、欧州委員会によって選択された7つのプロジェクトの1つに選ばれた事が分かった。

非営利のIOTA財団は、欧州委員会が欧州ブロックチェーンイニシアチブの最初の設計フェーズに参加するために選択した7つのプロジェクトの1つだ。IOTAは、2021年9月7日(火曜日)に公開されたブログで、EBSI(European Blockchain Services Infrastructure=ブロックチェーンインフラストラクチャー)プロジェクトに選ばれた事を発表。ブロックチェーンプロジェクトによると、IOTAは、EBSIの商業前調達(PCP)プロセスの初期段階に関与するという。

EBSIとは

EBSIは、ブロックチェーンテクノロジーを使用して、企業、政府、市民の間で欧州全体の国境を越えたサービスを改善するように設計されたノードのネットワークだ。

EBSIの目標は、欧州の取引における信頼と効率を高めながら、ヨーロッパの環境への影響を減らし、テクノロジーハブとプロジェクトの拡大をサポートすることである。PCPの入札の呼びかけは、2020年11月に最初に発表され、欧州委員会に30ほどの申請書が提出された後、IOTAは選出された7つのうちの1社に選ばれた。

トランザクションのゼロコストポリシーを運用するIOTAは、マイクロペイメントを容易にし、他のブロックチェーンプロジェクトと比較して幅広い採用が見られる。最新の開発について、IOTAのドミニク・シーナー(Dominik Schiener)共同創設者兼CEO(最高経営責任者)は次のようにコメントした。

私たちは、ヨーロッパのデジタルサービスインフラストラクチャー構築に参加できることを非常に嬉しく思い、光栄に思っています。私たちの目標は、IOTAをヨーロッパと世界の基盤技術として確立することです。私たちの経済はデジタル化され、環境に配慮した、費用のかからない、スケーラブルなDLT (※1)を通じて接続されます。

(※1)DLTとは…
Distributed Ledger Techonologyの頭文字から来ており、分散型台帳技術を指す)

ヨーロッパのブロックチェーンイニシアチブ

EBSIは、EU加盟国と欧州委員会が協力してECP(European Blockchain Partnership)を結成した後、2008年に最初に発表されている。ECPは、企業、行政、市民に利益をもたらすブロックチェーンインフラストラクチャー開発に重点を置いており、EBSIの作成につながった。

これまでのところ、2019年から2020年の間に約400万ユーロ(約5億2,000万円)がプロジェクトに投資されている。EBSIは相互接続されたノードのP2P(ピア・ツー・ピア)ネットワークで、これらのノードは両方とも、地域レベルでは欧州委員会によって、国レベルではECPによって運営されている。一方、PCPの設計段階では、最初の段階で7社の参加者があり、3カ月間続く。初期段階完了後、前の7つのプロジェクトのうち4つのプロジェクトが、プロトタイプ開発とラボテストである第2フェーズに関与するように選択されているとのこと。次段階となる第2段階では6カ月間続き、その後、第3段階および最終段階に参加するために2社の請負業者のみが選択され、IOTAは、次のように述べ、タスクを引き受ける準備を整えている。

欧州の単一市場にDLTインフラストラクチャーを提供するという課題は、IOTA財団が取り組む準備ができている課題です。27加盟国以外の州にインフラストラクチャーを拡張する可能性も、財団の刺激的な動機です。

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