ハッカーがロシア政府のウェブサイトを乗っ取りポンジBTCスキームを開始

ハッカーがロシア政府サイトを乗っ取りBTCスキーム展開

ロシア政府のウェブサイトが最近ハッキングされ、ハッカーらによって、偽ビットコインスキームが開始されていたことが分かった。

地元ロシアの報道機関は、正体不明のハッカーグループが、リャザン政権のウェブサイトをハッキングし、無料のBTCプレゼントスキームの宣伝を開始していたと報じた。前述のスキームでハッカーは、システムに特定のアプリケーションをインストールすることで、全てのユーザーに0.025BTCをプレゼントするという。さらにハッカーは、その中から抽選で5名に1,000ドル(約11万円)を獲得するチャンスがあるという嘘の投稿を行っていたが、現在、これらの投稿を含むすべてのメッセージが削除されている。

ビットコインや仮想通貨は多くの人にとって、大きな苦労をせずにお金を稼ぐための手段であるとみなされており、このような魅力的なオファーに騙されやすい傾向がある。これに対してロシア政府は、ハッカーの匿名化を解除するための追跡システムを開始しており、マネーロンダリングとテロ資金供与への対策を強化しているとのこと。

ビジネスデイリーRBKによると、追跡システムはロシアの連邦財務監視サービスであるRosfinmonitoringによって提供されており、追跡システムのデータを活用することで、違法行為やテロ資金供与に関連する仮想通貨ウォレットのデータベースを作成するのに役立っている。モスクワデジタルスクールの専門家であるイェフィム・カザンツェフ(Yefim Kazantsev)氏は、Rosfinmonitoringによって提案された追跡システムはブロックチェーンから詐欺師を特定するように作られており、匿名であるブロックチェーン取引を特定することに焦点を当てていると述べた。

悪名高いロシアのハッカー集団

実際、ロシアのハッカーグループは仮想通貨界では悪名高いことでも世界的に広く知られている。

特にロシアのハッカーギャングであるREvilはハッカー攻撃を活発化させており、これまでにも当NEXTMONEYの特集記事「ロシア系ハッカー集団のREvil、200超の米国企業をハッキングで身代金要求」、「REvilランサムウェア集団、Acerに5千万ドル相当のモネロを要求」などで報じているように、仮想通貨市場を標的にハッキング行為を繰り返している。

米国の機関データベースをハッキングした際には、復号化コードを提供する見返りとして、ビットコインで7,000万ドル(約77億円)の身代金を要求するなど米国への大規模なサイバー攻撃を起こしている。最近だけでも、米国内の200以上の企業、さらには世界中の数百の企業がロシアハッキンググループのハッキング対象になっているとされ、これらのハッキンググループは米露関係を悪化させる原因の一因にもなっている。

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