JPモルガン、Solana上で米国投資家向けトークン化MMFを2銘柄導入

マルチチェーン構想を進める2つのトークン化ファンド

J.P.モルガン・アセット・マネジメント(JPMorgan Asset Management)は、同社の資産運用プラットフォームMorgan Money(モルガン・マネー)を通じて、トークン化MMF(マネー・マーケット・ファンド)である「MONY」および「JLTXX」の2銘柄を、米国の適格投資家向けにソラナ(Solana)ブロックチェーン上で提供開始したことを発表した。

日本語訳:
JPMorganAMのトークン化マネーマーケットファンドがSolana上で稼働開始。
MONYとJLTXXは、Morgan Moneyを通じて適格な米国投資家向けに提供されており、購読、償還、トークンバランスが一つのプラットフォームで処理されます。

今回Solanaに対応した2つのファンドは、それぞれ異なる顧客層や目的に応じて設計されている。

MONY(My OnChain Net Yield Fund):
適格投資家に米ドルベースの利回り提供を目指す私募ファンド(506(c)規定準拠)で、主に米国債や短期レポ取引を裏付け資産とし、純資産価値(NAV)を1ドルで安定させる運用方針を掲げている。公式記録はオフチェーンで保管され、個人間でのトークン送金は事前審査を受けた顧客間に限定されている。

JLTXX(JPMorgan OnChain Liquidity–Token Money Market Fund):
米国登録済みの政府系MMFであり、GENIUS法に準拠するステーブルコイン発行者の裏付け資産管理や資金効率化をサポートする目的で展開されている。事前に承認された顧客アドレスのみが取引できる許可リスト(アローリスト)方式を採用しており、USDCと米ドル間の交換オプション機能も用意されている。

JPモルガンでデジタル資産部門を率いるポール・プシビルスキ(Paul Przybylski)氏は、顧客の活動範囲が単一のブロックチェーンにとどまらない点を指摘。流動性も同様に複数ネットワーク間をまたいで滑らかに機能すべきであると、マルチチェーン展開の重要性を強調している。

手数料構造と管理体制の透明性

両ファンドは、機関投資家やステーブルコイン発行者などの大口資金を対象として設計されている。初回購入時の最低投資額は100万ドル(約1.5億円相当)に設定されており、実質的な年間運営費用は0.16%(16ベーシス・ポイント)に抑えられている。

法的な所有権記録は、名義書換代理人(トランスファー・エージェント)を務めるSS&C等の伝統的システムによって管理されており、ブロックチェーン上のトークン残高と同期される仕組みだ。

ただし、営業日外にブロックチェーン上で処理の指示が出された場合には、オンチェーン上の表示とオフチェーン上の公式記録との間に一時的な不一致が生じる可能性がある点について、投資家への注意が呼びかけられている。

加熱する大手運用会社によるソラナ活用競争

パブリック・ブロックチェーンを活用した従来の金融資産(RWA:現実資産)のトークン化は、金融業界全体で大きなトレンドとなっており、特に処理速度とコスト効率に優れるソラナ(Solana)ネットワークへの進出は、業界他社でも急速に進んでいる。

ブラックロック(BlackRock):
2025年3月、同社のトークン化ファンド「BUIDL」をSecuritizeを通じてSolanaへ拡大しました。イーサリアムやAvalancheなどに続く対応であり、複数のカストディ業者と連携して数億ドル規模の運用を実施。

フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton):
ブロックチェーン統合型ファンドBENJI(FOBXX)を展開しており、ステラ(Stellar)やイーサリアム(Ethereum)に加えてSolanaへの対応も完了させている。日々の収益分配やアプリ経由の個人間送金機能など、利便性の向上を図っている。

金融インフラのオンチェーン移行がもたらす未来

JPモルガンはすでに預金トークンJPM Coinの対象範囲を広げるなど、ブロックチェーン技術を本格的な決済・運用インフラとして組み込む取り組みを推進している。

今回のソラナへの対応により、機関投資家やステーブルコイン発行者は、自身が利用するオンチェーン環境から直接、高い信頼性を備えたMMFにアクセスすることが可能となった。伝統的な金融機関によるパブリック・チェーンの活用は実用化の段階へ入っており、今後の流動性統合とWeb3金融エコシステムとのさらなる連携が注目されている。

 

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