トランプ大統領、FBI等への被害急増を受けホワイトハウスで仮想通貨詐欺の取り締まり強化を発表へ

トランプ大統領、仮想通貨詐欺の取り締まり強化を発表へ

ドナルド・トランプ(Donald Trump)米国大統領は、ホワイトハウスで開催されるサイバーセキュリティ関連イベントにて、海外を拠点とする暗号資産詐欺に対する連邦レベルでの取り締まり強化を発表する。

日本語訳:
トランプ大統領が、アメリカ人を標的とした暗号資産詐欺への取り締まりを発表へ。

今回の発表は、FBI(連邦捜査局)がまとめたインターネット犯罪の被害急増を受けたものであり、米国の投資家を悪質なオンライン詐欺から保護する取り組みの一環となる。イベントには、カッシュ・パテル(Kash Patel)FBI長官、トッド・ブランシュ(Todd Blanche)司法長官、マークウェイン・マリン(Markwayne Mullin)国土安全保障長官、ピート・ヘグセス(Peter Hegseth)国防長官ら政権の主要閣僚が顔を揃え、政府による包括的な捜査・摘発体制を提示する見通しだ。

深刻化するサイバー被害と被害額110億ドル超の実態

FBIのインターネット犯罪苦情センター(IC3)が発表した2025年年次報告書によると、同局に寄せられた通報件数は100万8,597件に達し、前年の約86万件から17%増加。全サイバー犯罪による被害総額は210億ドル(約3.3兆円)規模に上り、そのうち暗号資産が絡む被害は110億ドル(約1.7兆円)以上を占めている。

特に被害が深刻なのは、実在しない投資サービスへ誘い込む投資詐欺や、被害者と信頼関係を構築した上で送金させる豚の屠殺(ピッグ・ブッチャリング)と呼ばれる心理的手法(ソーシャル・エンジニアリング)である。年齢別では60歳以上のシニア層の被害が顕著で、77億ドル(約1.2兆円)の総被害額のうち43億ドル(約6,803億円)が暗号資産関連だった。また、街頭などに設置された暗号資産ATM(キオスク端末)を悪用した詐欺の被害額も3億8,900万ドル(約615.5億円)、前年比58%増へ跳ね上がっている。

連邦政府と国際機関が連携した国際捜査・摘発の成果

こうした被害の多くは、東南アジアや西アフリカなどに存在する海外の組織的犯罪拠点から発信されている。

詐欺グループは正規の取引プラットフォームを模倣した偽ウェブサイトや偽アプリを制作し、資金を犯罪者の暗号資産ウォレットへ送金させた後、洗練されたネットワークを通じてマネーロンダリング(資金洗浄)を行う。一度見知らぬアドレスへ送金されたデジタル資産の回収は極めて困難だ。

これに対し、連邦政府は海外拠点の弱体化に向けた作戦を活発化させている。司法省やFBIなどの法執行機関はこれまでに、国際的な詐欺活動に関連する7億1,000万ドル(約1,123億円)以上の暗号資産を凍結したほか、241の偽ウェブサイトと112台のサーバーを差し押さえ・閉鎖に追い込んだ。さらに民間の暗号資産取引所コインベース(Coinbase)やNCA(英国家犯罪対策庁)との合同捜査など、官民および国際的な連携による追跡・無力化作戦も進行中だ。

政府は3月に出された大統領令に基づき、国境を越えたサイバー犯罪の訴追を最優先課題に設定。今後は国家調整センターを通じた情報共有や、犯罪者から回収した没収資産を活用した被害者救済プログラムの構築が進められる。

カリフォルニア州の規制強化と大統領一族を巡る議論

詐欺対策が加速する一方、暗号資産を巡る規制や政治的な動きも活発化している。カリフォルニア州では2026年9月、ギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)知事が消費者保護と汚職防止を目的とした法案に署名した。2027年1月施行予定の州議会法案2409号(AB 2409)により、公職者や公務員によるミームコインの発行が禁止され、取引プラットフォームにおける関連トークンの取り扱いも制限される。

一方で、トランプ大統領とその一族が推進するWLFI(ワールド・リバティ・ファイナンシャル)や自身のミームコインなどの暗号資産ビジネスに対しては、倫理面や利益相反を巡る批判が根強い。消費者擁護団体の推計によると、関連プロジェクトの暴落により一般投資家側には数十億ドル規模の含み損が発生しており、議会からはSEC(米証券取引委員会)に対して詳細な調査を求める声も上がっている。

ホワイトハウス側は一族の事業において不正や利益相反は一切ないと否定しており、今後は政府としての厳密な取り締まり姿勢と、急速に発展するWeb3市場における消費者保護のバランスが改めて問われることとなる。

 

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