SecuritizeとLG CNSが提携、韓国でトークン化資産とステーブルコインの推進を計画

SecuritizeとLG CNSが韓国でトークン化資産とステーブルコインの推進を計画

米国のデジタル資産プラットフォーム大手Securitize(セキュリタイズ)と、韓国の大手IT・金融テクノロジー企業LG CNSは、韓国市場におけるトークン化資産およびデジタル金融インフラの拡大に向けた戦略的パートナーシップを締結した。

日本語訳:
SecuritizeとLG CNSは、韓国におけるトークン化資産の普及促進のため提携しました。覚書(MOU)に基づき、規制に準拠したトークン化インフラ構築における当社の経験と、LG CNSの技術力および韓国金融業界における幅広いネットワークを融合させていきます。

両社は、Securitizeが持つ規制準拠のトークン化に関する深い知見と、LG CNSが有する現地金融機関との強固なネットワークや技術力を融合させ、アジア太平洋地域を見据えた先進的な金融ソリューションの構築を目指す構想を明らかにしている。

機関投資家向けデジタル資産市場の開拓

今提携の主たるターゲットは、韓国全土およびアジア太平洋地域における銀行、資産運用会社、証券会社などの機関投資家だ。両社は、金融機関が安全かつ効率的にデジタル資産市場へ参入できるよう、共同で市場開拓やユースケースの模索、市場への啓発活動を推進する方針を掲げている。

Securitizeのカルロス・ドミンゴ(Carlos Domingo)共同創設者兼CEO(最高経営責任者)は、韓国を高度な技術と金融インフラを持つ重要な市場と位置づけ、「韓国において、より高品質な金融商品をオンチェーンで提供可能にするインフラの構築を支援していきたい」と意欲を示している。

3つの重点領域とインフラ構築
両社が合意した協力分野は、主に以下の3つの要素に大別される。

〇機関投資家向けの市場開拓
銀行や資産運用会社などの金融セクターを対象としたビジネスチャンスの共同探索。
〇韓国の規制枠組みに適したトークン化技術の構築
汎用的なソリューションではなく、現地の法規制やコンプライアンス要件に特化したトークン化証券(セキュリティ・トークン)やファンド向け技術の開発。
〇ステーブルコインおよび財務管理(トレジャリー)インフラの整備
デジタル資産の財務管理製品やステーブルコイン基盤の検討。将来的には、規制当局の承認を前提として、韓国のトークン化資産を世界市場と結びつけ、24時間年中無休(24/7)での流通・取引・決済を支援する体制の構築を見据える。

なお、現時点での各取り組みは“検討段階”および“覚書の締結”ベースであり、法的拘束力を持つものではない。具体的な商品の展開やサービス開始は、今後の適用法や規制当局の承認、各社の社内コンプライアンス審査に依存する形となる。

LG CNSの既存基盤と「KITL」プラットフォーム

LG CNSは、韓国におけるデジタル資産・ブロックチェーン領域においてすでに豊富な実績を持つ。

同社は銀行、証券会社、カード会社などを対象としたブロックチェーン・プラットフォームKITL(Keystone of Institutional Trust Landscape:制度的信頼の構図における要石)を立ち上げており、ステーブルコインや現実資産(RWA)、トークン化証券に関わる各種サービスを提供している。

「KITL」には、デジタルウォレットや取引処理機能のほか、ネットワーク手数料(ガス代)のサポート機能なども統合されている。同社は過去に、韓国銀行の預金トークン・パイロット・プロジェクトProject Hangang(プロジェクト・ハンガン)への参加や、現代自動車証券が利用する共有型セキュリティ・トークン・システムKoSTOの発行インフラ構築などを手掛けた経緯がある。今回の提携は、こうした既存の国内実績にSecuritizeのグローバルな知見を掛け合わせるものである。

迫る2027年2月の新制度導入に向けて

韓国では、トークン化証券に関する新たな規制枠組みの導入が予定されており、新ルールは2027年2月に施行される見通しとなっている。この動きに備え、現地の金融機関は規制に準拠したデジタル資産市場の展開に強い関心を寄せている。

LG CNSのデジタル事業部門を統括するホン・グン・キム(Hongkeun Kim)副社長は、韓国が資産トークン化において重要な転換期を迎えていると指摘し、今提携の目的は現地の金融機関が「実用的かつ規制に準拠したアプリケーション」を構築できるよう支援することだと強調している。

一方のSecuritizeは、管理するRWAの規模が拡大傾向にあり、グローバルなオンチェーン金融市場において大きなシェアを持つ。両社が持つそれぞれの強みが、今後迎える韓国の新しいトークン化規制の枠組みの中でどのように具体的なサービスとして結実していくのか、今後の動向が注目されている。

 

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