FRB・日銀などの金融政策決定を前に、金利上昇リスクがビットコインの最大警戒要因に
暗号資産市場は現在、今年最も重要とされる激動の一週間を迎えており、ビットコイン(Bitcoin/BTC)は7万8,000ドル近辺での不安定な値動きが続いている。
市場の最大の関心事は、FRB(米国連邦準備制度理事会)や日銀(日本銀行)、BoE(イングランド銀行)といった主要中央銀行による相次ぐ金融政策の発表と、それに伴う金利見通しの行方だ。特にアナリストらは、短期的に見てビットコインおよび仮想通貨市場に対する最大の危険要因および下落圧力となるのは、米国の金利上昇と日本銀行の利上げによる円高・金利上昇リスクであると強く警告している。
警戒感を強める市場と織り込まれる利上げ
市場ではFRBによる25ベーシスポイント(0.25%)の利上げ確率が約85%〜87%と既に織り込まれているものの、インフレの高止まりや経済指標の強さを背景に、投資家は積極的なリスクテイクを避けて慎重な姿勢を強めている。
ビットコイン現物ETF(上場投資信託)からは一時大規模な資金流出が観測されるなど、市場参加者は主要なサポートラインである76,000ドルとレジスタンスラインである83,000ドルのレンジ内で様子見ムードを強めている。利上げそのものというよりも、会合後に公表される経済見通しやFRB議長の発言内容がタカ派的サプライズとなり、実質利回りの上昇やドル流動性の引き締めを招くことが警戒されている。
日銀の利上げとキャリートレード巻き戻しの脅威
さらに、市場で過小評価されがちな隠れたリスクとして、日本銀行の動向が挙げられている。
日銀が政策金利を引き上げて追加利上げや政策正常化を進めた場合、これまで円を調達通貨として活用していた投資家によるキャリートレードの巻き戻しが加速する恐れがある。
米金利の上昇と円高・日本の金利上昇が同時に進行するシナリオは、世界の流動性を急激に縮小させ、株式や暗号資産といったリスク資産全般に対して強力な売り圧力を波及させる要因となる。
規制の不透明感と高まるリスク管理の重要性
こうした中央銀行の動向に加え、米上院におけるCLARITY法案の採決を巡る政治的・規制的な不透明感も市場の重しとなっている。
法案の審議入りが不成立となれば、米国の暗号資産市場の法整備が長期化するリスクが意識される。このように、主要中央銀行によるマクロ経済のかじ取りと金利・為替の急激な再評価が同時進行する中で、ビットコイン市場は方向感を欠いた神経質な展開となっており、トレーダーらは政策決定後の市場価格の急変動(リプライシング)に対して厳格なリスク管理を求められている。























