Coinbaseが最大10倍レバレッジの暗号資産デリバティブ・無期限先物取引を開始
米国大手の暗号資産取引プラットフォームであるCoinbase(コインベース)は2026年9月、カナダの適格投資家に向けて規制に準拠した暗号資産デリバティブサービスの展開を発表した。
カナダ国内で直接暗号資産先物を取り扱う主要なネイティブプラットフォームとしては同社が初の事例となり、金融危機の回避やヘッジ手段を求める市場需要に応えていく。今回の展開により、カナダの適格投資家はビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ソラナ(Solana/SOL)をはじめとする計23種類の暗号資産に関する無期限先物および限月付き先物の取り扱いが可能となる。
また、暗号資産のみにとどまらず、金・銀・原油に連動する5種類のコモディティ先物や、市場動向を示すCoinbase 50(COIN50)指数といった多様な金融商品も取りそろえている。
取引環境としては少額から参入しやすい“ナノサイズ”の小口契約が用意されており、最大10倍のレバレッジを効かせたロング(買い)およびショート(売り)のポジション展開が可能だ。
厳しい適格要件と運用体制
同サービスはCFTC(米国商品先物取引委員会)への登録を持つ先物取引業者Coinbase Financial Markets(CFM)を介して展開される。
カナダ国内においては国際的な適用除外規定を活用してサービスが提供されるが、安全性の観点から利用者は特定の基準を満たした投資家に厳格に限定されている。具体的には、純金融資産500万ドル以上を保有する個人や、登録済みの機関投資家・投資顧問業者が対象だ。
暗号資産デリバティブのグローバル取引高が現物取引の数倍規模に達するなか、これまで制限されていたカナダの洗練された投資家に安全な選択肢を提供することが期待されている。
米国主要企業のカナダ市場参入と規制の動き
Coinbaseは総合取引所(エブリシング・エクスチェンジ)構想を掲げ、暗号資産と伝統金融の融合を進めている。
すでにWebull Canada(ウィブル・カナダ)が同社の暗号資産インフラを採用して暗号資産取引を開始しているほか、Robinhood(ロビンフッド)による現地企業WonderFi(ワンダーファイ)の買収など、米国企業のカナダ進出が活発化。調査によると、カナダ国内の暗号資産保有率は2023年の10%から2026年には25%へ急増しており、市場としての存在感を高めている。
一方でカナダ政府や規制当局は、暗号資産ATMの禁止方針や政治寄付の制限などマネーロンダリング(資金洗浄)防止に向けた監視も強めており、遵守が求められる規制環境の中で各社の市場競争が加速している。
























