LopringがDEXとAMMの運営終了と、すべてのリレイヤーの即時停止を発表
イーサリアム(Ethereum)の初期レイヤー2(L2)プロトコルとして知られるLoopring(ループリング)が、DEX(分散型取引所)およびAMM(自動マーケットメーカー)の運営終了と、すべてのリレイヤー(中継・伝達)の即時停止を発表した。
2017年のICO(Initial Coin Offering:新規暗号資産公開)で4,500万ドル(約73億円)を調達。zkRollup(ゼロ知識ロールアップ)技術の先駆者としてイーサリアムの拡張性を証明した同プロジェクトだが、技術の進歩と市場競争の激化に抗えず、その歴史に幕を閉じることとなった。
閉鎖に至った最大の理由は、利用率の低迷と技術的な限界だ。開発チームは、初期アーキテクチャーに仮想マシンが搭載されておらず、複数のアプリケーションを組み合わせるコンポーザビリティを欠いていたこと、実社会での決済ユースケースを創出できなかったことがエコシステムの成長を阻害したと認めている。さらに、チーム自身が“根っからのエンジニア”であり、ネットワーク拡張に必要なビジネス開発スキルが不足していたことも要因に挙げられている。
独自構造は時代遅れだった
近年では、イーサリアムのスマートコントラクトと完全な互換性を持つzkEVM(ゼロ知識イーサリアム仮想マシン)ベースの次世代ネットワーク(zkSync、Scroll、StarkNetなど)が台頭し、Loopringの独自構造は時代遅れとなっていた。
追い打ちをかけるように、2025年7月にはスケーリング問題を理由にウォレットサービスを停止。さらに2026年に入ると主要取引所からネイティブトークンLRCが上場廃止となり、衰退が加速。全盛期の2021年11月にはTVL(預かり資産)が7億6,000万ドル(約1,232.5億円)に達し、米国のGameStop(ゲームストップ)とのNFT(非代替性トークン)プラットフォーム提携などで大きな注目を集めたが、直近のTVLは約800万ドル(約13億円)とピークから99%減少。LRCの価格も最高値の3.75ドルから0.01ドルへと大幅に下落した。
急激な技術革新と冷え込む市場環境による閉鎖
DEXの閉鎖に伴い、チームはユーザーの最終残高を算出して公開した上で、資金をユーザーのイーサリアムウォレットへ一括で直接返還する手続きを進めており、この送金にかかるガス料金=ネットワーク手数料は、Loopring側が全額負担する方針だ。
現在の暗号資産市場は深刻な冬の時代を迎えており、過去の成功パターンが通用しない厳しい弱気相場が続いている。2026年だけでも、a16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)が支援していたEntropy(エントロピー)、Syndicat(シンジケート)、Yupp(ヤップ)など、60以上のプロジェクトがサービス終了に追い込まれており、今回のLoopringの撤退も、急激な技術革新と冷え込む市場環境の波に飲まれた象徴的な事例と言える。
























