バンカ・セラがMiCA暗号資産サービス認可を取得
イタリアの老舗銀行Banca Sella(バンカ・セラ)は、イタリアで初めてMiCA暗号資産サービスの提供認可を受けた銀行となった。
バンカ・セラは2026年5月27日(水曜日)、イタリアの中央銀行であるイタリア銀行への届出を完了し、EU(欧州連語)のMiCAに基づき、暗号資産関連サービスを提供するイタリア初の銀行となった。これにより、同銀行はデジタル資産のカストディおよび送金サービスへの規制された道筋を得ることになり、イタリアの銀行業界は、欧州におけるトークン化決済への広範な移行の中に位置づけられることになる。
MiCAに基づき、金融機関は、非銀行機関に義務付けられている完全な認可よりも簡略化された手続きで、自国の規制当局への届出手続きを通じて特定の暗号資産サービスを開始できる。同銀行は、規定どおり40日前に届出を行い、完全な認可審査を経ずに手続きを完了。
当初のサービス内容は、法人および機関投資家向けデジタル資産の保管、受領、および移転に重点を置いていることが明らかになっているものの、取引サービスについては発表していない。
カストディと資産移転のインフラストラクチャー
バンカ・セラにとって、今回の承認は個人向け取引の拡大を意味するものではなく、公開されている詳細情報からは、主にカストディと資産移転のインフラストラクチャーが示唆されている。
同銀行の暗号資産への取り組みは、分散型台帳技術に関するこれまでの取り組みに続くもので、2022年からイタリア銀行のフィンテック・ミラノ・ハブの分散型台帳技術(DLT)パイロットプログラムに参加し、専任のDLTおよびデジタル資産チームを社内に設立。このパイロットプログラムは保管のみを対象とし、取引はしなかった。経営陣は、660億ユーロ(約12.2兆円)を超える資産を保管している140万人の顧客へのサービス拡大の是非を検討した
同銀行の今回の動きは、新たな実験を開始するのではなく、既存のデジタル資産に関する実績を基盤としたものである。デジタルバンキング担当マネージングディレクターのアンドレア・テッセラ(Andrea Tessera)氏は、決済システムは即時性と相互運用性を備えたモデルへと移行しつつあると述べている。
バンカ・セラをユーロステーブルコイン推進に参画
バンカ・セラは、MiCAR準拠のユーロ建てステーブルコインを開発するアムステルダム拠点のコンソーシアム、Qivalisの創設メンバーで、2026年5月に新たに25銀行が加わり、現在37の欧州銀行が加盟している。
このステーブルコインプロジェクトは、ほぼ即時決済で低コスト決済かつ24時間365日の送金、プログラマブル決済、デジタル資産決済を目指している。同プロジェクトはアムステルダムに本社を置き、元Coinbase Germany CEOのヤン=オリバー・セル(Jan-Oliver Sell)氏が率いている。Qivalisは、オランダ中央銀行からの電子マネー機関ライセンス取得を条件として、2026年後半のサービス開始を目指しており、プログラム可能な決済によるほぼ即時の国境を越えた決済を可能にするように設計されている。
バンカ・セラのMiCA認可取得により、ステーブルコイン事業は銀行運営の保管・送金サービスと結びつくことになった事は、イタリアにとって、仮想通貨の試験運用から規制された銀行インフラへの移行を意味する。そしてヨーロッパ全体にとって、銀行が明確な法的枠組みの下でより迅速に事業を展開できるようになったことを示している。
























