ブラジルのジャイナール・ボルソナーロ大統領が仮想通貨産業規制法案を承認

ブラジルの大統領が仮想通貨産業規制法案を承認

ブラジルのジャイナール・ボルソナーロ(Jair Bolsonaro)大統領は、国内の上院と下院で仮想通貨産業規制の法案を承認したことが明らかになった。

12月22日(木曜日)に署名されたこの法案は、180日後に発効し、その時までに地域の仮想通貨企業は新ルールに適応しなければならないとのこと。同法案は11月下旬に議会を通過し、仮想通貨企業が国内で登録。物理的なオフィスを設置することを可能にするものであり、これには、仮想通貨金融サービスを提供する企業や、仮想通貨の国内通貨への変換を可能にする企業が含まれる。

報道によると、この承認を通じて、ビットコイン(Bitcoin/BTC)とその同等物は、支払いに使用できる価値を持つ資産として認められることになり、政府は仮想通貨関連の詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)から国民を保護することを目的としている。しかし、旧法案によると、ブラジル国民は、ビットコインなどの仮想通貨を法定通貨として使用することはできず、新たに成立した法律では、多くのデジタル通貨がブラジルでの合法的な支払い方法の定義に含まれたほか、仮想通貨サービス提供者のライセンス体制を確立し、デジタル資産を利用した詐欺に対する罰則を定めている。

FTX法破たん後に急ピッチで進められる新たな規制

デジタル資産企業を規制する新しい連邦機関への道を開き、仮想サービスプロバイダーライセンスを確立する予定であり、仮想通貨サービスを提供する企業はこれらのライセンスが必要になる。

法案の可決と同時に、行政府は市場を規制する機関を選定する見込みであり、ブラジル中央銀行が、ビットコインやその他の資産の決済への利用を管理することが予想されている。さらに新法律では、証券とみなされるデジタル資産はブラジル証券取引委員会が監督し、その他のデジタル資産はまだ設立されていない団体が規制することになっている。

実際、先月起きたFTXの破綻後、いくつかの国で同様の法律が急ピッチで進められており、推進されており、インドネシアでは、この業界の規制を商品先物取引規制庁から金融サービス庁に移すという類似法案に取り組んでいる。一方で、ブラジルのボルソナーロ大統領の後任であるルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ(Luiz Inácio Lula da Silva)氏は、仮想通貨とブロックチェーンの採用支持を発言。ブラジルが仮想通貨法の制定に成功すれば、間違いなく他の国もそれに追随するようになると考えられている。