ハーバード大学がETH ETFを全売却 機関投資家で割れる仮想通貨ETF戦略

大学基金と仮想通貨ETFの動向を表す、ビットコインとイーサリアムのコインとETFのイメージ

大学基金は縮小へ 政府系マネーはBTCへ流入

2026年第1四半期の13F報告書から、機関投資家による仮想通貨ETF(上場投資信託)戦略の違いが鮮明となった。

ハーバード大学はイーサリアム(Ethereum/ETH)ETFから完全撤退し、ビットコインETFの保有比率も大幅に縮小した一方、アブダビの政府系ファンドであるムバダラ(Mubadala)は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)ETFへの投資をさらに拡大している。

機関投資家の間では、仮想通貨ETFへの投資判断が分かれている。

ハーバード大学はETH ETFを全額売却

ハーバード大学基金を運営するハーバード・マネジメント・カンパニー(Harvard Management Company)は、第1四半期中にブラックロック(BlackRock)の現物ビットコインETF「IBIT(iShares Bitcoin Trust)」の保有比率を約43%削減した。

3月31日時点での保有株数は3,044,612株で、評価額は約1億1,700万ドル(約186億円)となっている。同基金は2025年第4四半期にもIBIT保有比率を21%削減しており、縮小傾向が続いている。

さらに、ハーバード大学はブラックロックの現物イーサリアムETF「ETHA」の保有分約8,680万ドル(約138億円)相当を全額売却した。ETHAは前四半期に新規取得したばかりであり、短期間でポジションを解消した形となる。

提出書類によると、現在の主要保有銘柄にはTSMC、アルファベット(Alphabet Inc.)、マイクロソフト(Microsoft Corporation)、SPDRゴールド・トラスト(SPDR Gold Trust)などが並んでおり、IBITの優先順位は相対的に低下している。

ただし、ハーバード大学は依然として約1億1,700万ドル相当のIBITを保有しており、仮想通貨関連資産から全面撤退したわけではない。

政府系ファンドや銀行はBTC ETFを積み増し

一方で、アブダビの政府系ファンドであるムバダラは、IBITの保有株数を14,721,917株へ引き上げた。ムバダラによるビットコインETFへの投資拡大は、第1四半期も継続した。

また、ADIC(アブダビ投資評議会)も8,218,712株のIBITを継続保有している。政府系ファンドによるビットコインETFへの資金流入は、第1四半期も継続した形だ。

金融機関側でも動きは分かれている。JPモルガンはIBIT保有株数を174%増加させ、ウェルズ・ファーゴもイーサリアムETFの保有比率を拡大した。その一方で、ジェーン・ストリート(Jane Street)はIBITとフィデリティのFBTC保有を削減する一方、ETHAやFETHを買い増している。機関投資家の間では、単純な強気・弱気ではなく、銘柄や商品ごとの戦略的な資産配分が進んでいる状況も浮かび上がった。

今回の13F報告書では、ハーバード大学が仮想通貨ETFの保有を縮小する一方、政府系ファンドや一部金融機関はビットコインETFへのエクスポージャーを拡大しており、機関投資家のスタンスが分かれていることが改めて示された。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム