米国銀行協会が利回り付きステーブルコインについて警告
米国銀行協会(ABA)は、利回り付き決済ステーブルコインが地域融資を阻害する可能性があると警告している事がわかった。
同協会は、ホワイトハウスが発表したステーブルコインに関する調査に対し、利回りを提供するステーブルコインが地域銀行の預金流出につながるリスクを過小評価していると反論。ホワイトハウスの最新のステーブルコイン調査は問いの方向性が間違っており、地域銀行への脅威を過小評価していると警告している。
ホワイトハウスの調査ではリスクが軽視されているものの、これらのステーブルコインが地域銀行から預金を流出させ、地域融資を数十億ドル規模で減少させる可能性があると主張している。同協会のチーフエコノミストは、同協会バンキングジャーナルへの寄稿記事の中で次のように述べている。
政策上の懸念事項は、決済ステーブルコインへの利回り付与を禁止することが銀行融資に影響を与えるかどうかではなく、むしろ、利回り付与を認めることが預金流出、特に地域銀行からの預金流出を促し、銀行の資金調達コストを上昇させ、地域融資を減少させるかどうかである。
両者による反論
CEA(経済諮問委員会)は、決済用ステーブルコインの発行者が利回りを支払えなくなった場合に何が起こるかをモデル化した21ページの報告書を発表。
CEAの基本シナリオは、現在の約3,000億ドル規模の“未成熟な”ステーブルコイン市場を前提とし、利回り禁止がどれだけの追加融資を生み出すかに焦点を当て、最悪のシナリオでもステーブルコインによる預金流出への懸念は「量的に小さい」と結論付けている。
同協会の批判は、CEAによる報告書を対象としており、決済用ステーブルコインの利回り禁止の影響をモデル化し、利子をなくしても米国の銀行融資総額はわずか21億ドル(0.02%、約3,342億円)しか増加せず、その代償として年間約8億ドル(約1,273億円)の消費者福祉が失われると結論付け、次のように指摘している。
政策立案者は、ステーブルコインの利回り禁止が融資総額に短期的にわずかな影響を与える可能性を示唆する研究結果に安心すべきではない。議論の的となっているシナリオではない。
同協会ジャーナルの記事は、地域銀行が預金を失うと、多くの場合、高コストのホールセール借入によって迅速に資金を補充しなければならないと強調。残りの顧客を維持するために預金金利を引き上げざるを得ず、資金調達コストが上昇する。その結果、家計や中小企業の融資額が減少し、借入コストが上昇すると指摘している。
この懸念は、全米法律評論誌が引用した以前の研究結果とも一致している。同誌は、全米独立地域銀行協会のデータに基づき、決済用ステーブルコインへの利息付与を認めると、推定1兆3,000億ドル(約206.8兆円)の預金損失のうち、地域銀行の融資額が最終的に最大8,500億ドル(約135兆円)減少する可能性があることを示唆している。
























