ブラジル、10月の大統領選を前に仮想通貨課税に関する協議を延期

ブラジルが仮想通貨課税に関する協議を延期

ブラジルのダリオ・ドゥリガン(Dario Durigan)新財務大臣は、仮想通貨課税に関する国民協議の延期を決定した。

ブラジルのドゥリガン財務大臣は、仮想通貨課税に関する公開協議を一時停止した。この決定は、2026年10月のブラジル大統領選を控える中で、政治的に分裂を招く財政論争を避けたいという意向によるもので、協議は、2027年に新たな大統領任期が始まるまで延期される可能性がある。

2026年3月20日(金曜日)に就任した同財務大臣は、政治的に敏感なこの時期に、物議を醸すような税制措置を避けることを目指しており、仮想通貨課税に関する協議の延期は、より広範な財政政策の延期戦略の一環と見られている。この協議では、仮想通貨の流れ、なかでもステーブルコインに関わる流れの税務処理について議論される予定だった。

ブラジル中央銀行は最近、仮想通貨サービスプロバイダーを金融セクター規制の対象とし、営業許可の取得を義務付ける規則を最終決定し、これらの規則はステーブルコイン取引と国際送金に使用される仮想資産を外国為替市場の監督下に置くものだった。

ドゥリガン財務大臣の課題

ドゥリガン財務大臣は、前任者のフェルナンド・ハダッド氏がサンパウロ州知事選に出馬するために辞任したことを受けて財務相に就任した。

同財務大臣の当面の立法課題には、巨大IT企業の経済規制、金融機関の危機管理規則、Redataデータセンター投資プログラムなどが含まれる。

これらの課題は、ブラジルの経済発展を促進し、良好なビジネス環境を育成するという自身のより広範な目標と合致している。棚上げされた協議は、2025年11月のブラジル中央銀行の裁定を受けて、仮想通貨取引の税務上の取り扱いを明確にすることを目的としていた。今回の裁定では、ステーブルコインの送金と国際決済における仮想資産の利用が外国為替取引と分類された。また、仮想通貨サービスプロバイダーを金融セクターの監督下に置き、2026年11月を遵守期限とした。

ブラジルにおける仮想通貨関連税と今後の動き

ブラジルでは2025年6月、仮想通貨のキャピタルゲインに対する税率を17.5%の均一税率に移行している。

この新税率は、オフショアおよび自己保管型の保有資産からの利益に適用される。変更以前は、居住者は月35,000ブラジルレアル(約100万円)までの仮想通貨売却益に対してキャピタルゲイン税を支払う必要がなく、この基準額を超える場合は、15%から22.5%の累進税率が適用されていた。

ブラジル中央銀行総裁のガブリエル・ガリポロ(Gabriel Galipolo)氏は2026年初め、国内における仮想通貨の利用が過去3年間で著しく拡大。資金フローの約90%がステーブルコインに関連している事を明らかにした。

ブラジルはまた、国際決済に利用される仮想通貨への課税に関する別の提案も検討。政府は同時に、仮想通貨取引の国際的な監視基準であるCARF(Crypto-Asset Reporting Framework)に準拠した報告基準の策定にも取り組んでいる。

予定されていた協議は、これらのステーブルコインの資金フローを外国為替制度の下でどのように課税するかを定めるためのものであり、協議が中断された事から、これらの取引の財政上の取り扱いは、少なくとも10月の選挙までは未定のままとなる。なお、税務に関する協議は保留されているものの、仮想通貨サービスプロバイダーは、2026年11月に設定された法令遵守期限を依然として守らなければならない。

 

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