韓国の年金基金大手、2023年第3四半期にコインベース株に2000万ドル投資

韓国の年金基金大手がコインベース株に投資

世界最大級の年金基金であるNPS(韓国国民年金サービス)は、2,000万ドル(約30億円)相当のコインベース株(COIN)を購入したことが明らかになった。

2023年11月16日にSEC(米国証券取引委員会)に提出された株式保有報告書によると、NPSは2023年第3四半期に28万2673株のCOIN株を購入したと現地ニュースのNews1が報じている。この株は1株あたり平均単価70.5ドル(約1万円)で購入され、評価額は260億ウォン(約30億円)となっている。11月15日のコインベース株の終値は98.15ドル(約14,800円)であったため、NPSの購入額は2,774万ドル(約41.7億円)となり、40%近くの増加となった。

COINは2021年の300ドル(約45,000円)超のピークからはまだ下がっているものの、2023年の株価は着実に値上がりし、7月には1株あたり110ドル(約16,500円)超に達している。

コインベースの収益と損失

コインベースは第3四半期の最新決算報告書で、2022年第2四半期の5億9,000万ドル(約888億円)超に対し、6億7,400万ドル(約1014.8億円)超の総収益を記録している。

米国の仮想通貨取引所は2023年第3四半期に200万ドル(約3億円)の純損失を計上し、2022年同期の5億4,500万ドル(約820億円)というこれまでの記録から大幅に減少したとのこと。同社の2023年の成長は、同プラットフォームが証券取引法に違反したとするSECとの訴訟が続く中でのものであり、コインベースはその後、SECの申し立ては法的引用がないとして、規制当局の訴えを却下する申し立てをしている。

また、NPSのCOIN株への投資は、価格変動が激しいデジタル資産への投資をしない方針をとっている年金基金にとって初めての試みである。

伝統的な金融界における仮想通貨に対する進化した認識の指標

韓国の国民年金サービスによる動きは、単なる金融投資以上のものであり、伝統的な金融界における仮想通貨に対する進化した認識の指標であとの見解もある。

一方、韓国の国会は以前、NPSがデジタル資産ビジネスに間接的に投資したことを批判しており、NPSはこの批判に対し、仮想通貨取引所に投資しているだけで、仮想通貨に資金を配分する気はないと反論している。

NPSのコインベース株への投資はファンドに利益をもたらしたかもしれないが、仮想通貨への進出後、それほど幸運でなかった年金基金もある。実際、カナダ最大の年金基金であるオンタリオ・ティーチャーズ・ペンション・プラン(Ontario Teachers’ Pension Plan)は、破綻したFTXでの不運な経験から、仮想通貨への投資を控えている。さらに、もう一つのカナダ大手年金基金であるCDPQ(ケベック州金融公社)は、2022年8月、仮想通貨金融業者が破産を申請した後、Celsius(セルシウス)への投資を白紙に戻している。

しかし、最近の動向は、伝統的な金融機関がデジタル資産業界の潜在的価値をますます認識するようになっており、この分野の最前線に位置するコインベースのような企業は、この関心の高まりから大きな利益を得る可能性が高いとされている。