協同組合銀行ネットワークで仮想通貨取引提供へ
ドイツ第2位の金融機関であるDZ Bankが、BaFin(ドイツ連邦金融監督庁)から仮想通貨取引プラットフォーム運営の承認を取得し、協同組合銀行ネットワークを通じた個人向け仮想通貨取引の提供に向けて動きを進めている。
DZ Bankは、1年間の試験運用を経て、自己管理型仮想通貨投資プラットフォーム「meinKrypto」の運営について、BaFinから承認を受けた。同プラットフォームは、欧州連合の仮想通貨市場規制であるMiCAの枠組みに基づいて運営される。
DZ Bankは、フォルクス銀行やライファイゼン銀行など約670の協同組合銀行で構成されるドイツ協同組合金融ネットワークの中央銀行として機能しており、今回の承認により、ネットワーク全体で仮想通貨取引サービスを提供するための制度的基盤が整った。ただし、実際のサービス開始には、各協同組合銀行がBaFinに対して個別にMiCA通知を提出する必要があり、導入の可否や時期は各銀行の判断に委ねられる。
meinKryptoで個人向け仮想通貨取引を提供
meinKryptoはネットワーク全体で一斉導入される仕組みではなく、各協同組合銀行が自らの方針に基づいて参加を判断する構造となっている。
これにより、小規模な銀行でも独自の仮想通貨インフラを構築することなく、規制下で仮想通貨取引サービスを提供できる環境が整えられた。meinKryptoは、協同組合金融ネットワークで利用されているVRバンキングアプリに統合されたデジタルウォレットで、銀行の既存インターフェースから直接仮想通貨にアクセスできる設計となっている。プラットフォームはITサービスプロバイダーのAtruviaと共同で開発された。
取扱銘柄は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ライトコイン(Litecoin/LTC)、カルダノ(Cardano/ADA)の4銘柄とされている。仮想通貨の保管は、シュトゥットガルト証券取引所グループ傘下の規制対象企業であるBoerse Stuttgart Digitalが担当し、取引の執行は同グループの完全子会社EUWAX AGが行う。
meinKryptoは投資助言サービスを含まず、顧客は従来のオンラインバンキングに近い操作感で仮想通貨取引ができる仕組みとされている。
過去の取り組みと業界内の位置付け
DZ Bankの仮想通貨分野への取り組みは、2023年に機関向けインフラの整備から始まった。
同年、同行はリップル子会社Metacoのインフラを活用し、仮想通貨カストディ基盤を構築。その後、個人向けサービスの検証段階として、meinKryptoのパイロットプログラムが2024年12月に開始され、ヴェスターヴァルト銀行を最初の導入先として、他の協同組合銀行へ段階的に展開されてきた。
ドイツでは、Sparkassenネットワークに属するDekaBankやLBBWなども仮想通貨関連サービスを提供しているが、これらは主に法人や機関投資家向けに限定されている。協同組合銀行ネットワークを通じて、個人顧客向けに規制下の仮想通貨取引環境を整備している点が、DZ Bankの取り組みの特徴となっている。























