ブラックロックロンドンでビットコインETP上場、英国が規制緩和

ロンドン証券取引所の前景とビットコインのシンボルを描いたイメージ。ブラックロックによるビットコインETP上場を象徴する構図。

英国の金融当局が動き、ロンドン市場で仮想通貨投資が新たな段階へ

世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)は、LSE(ロンドン証券取引所)にビットコイン連動型の上場投資商品「iShares Bitcoin ETP」を上場した。

FCA(英国金融行動監視機構)が仮想通貨投資商品に対する規制を緩和した直後の発表であり、同国における仮想通貨市場の制度的な拡大を象徴する動きとなった。

FCAの禁止解除で新たな投資枠組みが始動

FCAは10月9日、仮想通貨ETN(上場投資証券)に対する4年間の販売禁止を解除し、英国の投資家が認定取引所を通じてこれらの商品にアクセスできるようにした。

決済およびデジタル金融担当エグゼクティブディレクターのデビッド・ギール(David Geale)氏は、市場が成熟し仮想通貨関連商品への理解が深まったことで、より幅広い投資家がこれらの投資手段を利用できるようになったと述べている。

ブラックロックの新商品は、約11ドル(約1,675円)から購入可能な小口投資モデルを採用している。投資家は仮想通貨を直接保有することなく、従来の証券口座を通じてビットコイン(itcoin/BTC)の価格動向に連動した投資が可能になる。規制された枠組みの中で運用されるため、個人投資家にとってもリスクを抑えた形で仮想通貨市場に参入できるのが特徴だ。

トークン化がもたらす金融市場の変革

ブラックロックは今回のETP上場により、仮想通貨分野での影響力をさらに強化した。
同社の米国版iShares Bitcoin ETFは、SoSoValueのデータで純資産総額が850億ドルを超えており、世界最大規模のビットコイン連動型投資商品として位置付けられている。

ブラックロックが公表したiShares Bitcoin ETPの主要取引所における上場一覧表。

※図はブラックロックが公表した主要取引所でのiShares Bitcoin ETPの上場一覧。

一方、FCAは2025年10月14日(火曜日)、資産運用分野におけるトークン化の活用が、業界のイノベーションと成長を促す可能性があるとの見解を示した。ブロックチェーン技術を通じた効率化と透明性向上の重要性を指摘し、「トークン化は資産運用に根本的な変化をもたらす潜在力を持つ」と述べている。

ブラックロックは、規制遵守とイノベーションの両立を軸に、仮想通貨を含むデジタル資産市場の主流化を後押しする姿勢を明確にした。英国は規制緩和とトークン化推進を示し、デジタル資産への制度的アクセスが拡大している。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム