マルタが世界初となる、政府機関にブロックチェーンを導入
マルタ政府が、世界で初めて政府機関にブロックチェーン基盤のシステムを導入する。同国のシルビオ・シェンブリ経済革新部長官が7月31日、政府の企業登記システム(MBR)にブロックチェーン技術を採用すると宣言した。
地元メディア、マルタ・インデペンデントの報道によると、シェンブリ長官はブロックチェーン技術導入の目的について、システムの効率化を促し、不必要な官僚的手続きを減らすことであると説明。新しい企業登記システムはまた、以前は不可能であった新しいサービスも可能にするとしている。
マルタ政府はもともと、ブロックチェーン技術導入に積極的な姿勢を見せていた。今年6月に就任したジョセフ・ムスカット首相は同月末、全ての不動産の賃貸契約をブロックチェーン技術で記録する計画を明示。ブロックチェーンとスマートコントラクト契約の技術を記録管理と虚偽取引防止に活用すると述べている。
マルタ共和国は、地中海に浮かぶ316平方キロメートルの島国。当初より仮想通貨に好意的な見解を示しており、仮想通貨取引所など海外事業者の受け入れに積極的なほか、「ブロックチェーンの島」を自称してブロックチェーン技術を推進すべく、法整備を進めている。