RippleとSECの関係がうまくいっている
米国最大の仮想通貨取引所Coinbaseのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEOは、Ripple訴訟について非常にうまくいっているとの見解を示したことが明らかになった。
国境を越えた決済を手掛けるRippleは、未登録証券を販売したとして、SEC(米国証券取引委員会)とほぼ1年にわたって法的な論争を行っており、これまでにも、当NEXTMONEYの特集記事「米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売」でも報じている。アームストロングCEOは、SECのRippleへの訴訟は、間接的に仮想通貨を取引する消費者への悪影響を及ぼしており、SEC側もこの点を懸念し始めているといるとして、次のように語った。
皮肉なことに、SECはリップル訴訟を行うことで消費者を保護していると考えていますが、結果としてSECが消費者を攻撃していることになっています。
CoinbaseとSECとRippleの流れ
CoinbaseはSEC訴訟を受けて、プラットフォームでのXRPの取引を停止しており、その影響を受けてXRPの価格は0.30ドルから0.19ドルに下落している。
The Ripple case seems to be going better than expected. Meanwhile the SEC is realizing that attacking crypto is politically unpopular (because it harms consumers). https://t.co/ePLnbqNLwU
— Brian Armstrong (@brian_armstrong) October 26, 2021
そのため、SECは仮想通貨を攻撃することは政治的に最良ではないとの認識を示し始めており、SEC訴訟の問題は以前よりもRippleに有利な展開担になりつつある。また、ガーリングハウスCEOは、多くのXRP保有者がSECに対して集団訴訟を起こしており、これらの人々はSECがリップルを訴訟することによって保護しようとしている人々だと述べている。
最近、CoinbaseがまもなくXRPを取引所に再リストするのではないかとの憶測も広がっており、XRPの価格上昇に期待を寄せるツイートが散見されている。2021年9月、CoinbaseのモバイルアプリにXRPの取引ペアが表示され始めたことが報告されており、ソーシャルメディアで話題になっていたが、実際にはバグであったという。それでもXRPは、CoinMarketCapの調べによると、10月27日時点の仮想通貨の時価総額ランキングで7位を維持しており、SEC訴訟が始まった時に0.56ドルで取引されていた価格は1.12ドルほどまで上昇している。
一方で、Coinbaseは仮想通貨の貸付プログラムを開始しようと試みていたが、「CoinbaseがSECとの問題発生後、仮想通貨貸付プログラムを中止」で報じたように、「CoinbaseLend」のリリースを行えば法的措置を行うとのSECの主張にリリースを断念している。SECが最終的にRippleに対してどのような決断を下すのかは、いまだに明らかになっていないが、XRPが再上場されることになれば価格への大きな影響があるとみられる。