ネット証券最大手であるSBIホールディングス(東京)は20日、LastRoots社(東京)に対してグループ会社を通じ追加出資したことを発表し、LastRoots社の経営管理態勢を強化するため、SBIグループから役員の派遣を行うことも明らかにした。
株式会社LastRoots(ラストルーツ)への追加出資に関するお知らせ(SBIホールディングス)|ニュースリリース|SBIホールディングス https://t.co/PWz8tyDOE2
— 北尾吉孝 (@yoshitaka_kitao) August 20, 2018
追加出資の金額に関しては、未発表であるが報道によれば持ち株比率の3割程度と見られており、数億円に上ると見られている。
LastRoots社2016年6月に創業し、翌月にICOを実施し最終的に約6億円を集め、独自の仮想通貨c0banと動画広告を組みあわせた広告プラットフォームサービスである「こばんちゃんねる」及び、仮想通貨交換業であるc0ban取引所の運営と開発を行っている。こばんちゃんねるでは動画を視聴するとc0banが受け取れる仕組みとなっており、7月のc0banの付与回数が500万回を突破したとしている。
LastRoots社では昨年9月に、金融庁に対し仮想通貨交換業者としての登録申請を行ったが認められず「みなし業者」として運営してきた。また今年4月には社内経営管理態勢が不十分である点や、利用者の財産の分別管理、マネーロンダリング対策が構築されていないといった点を指摘され、金融庁より業務改善命令を受けている。
SBIでは昨年12月、子会社を通しLastRoots社へ、第三者割当増資の引き受けをしており、今回の追加出資によってLastRoots社との連携を強化していく方針である。
またSBIグループではここ数年間、仮想通貨関連事業に力を入れており、SBIグループ内にもSBIバーチャル・カレンシーズがある。国内外の仮想通貨関連事業やブロックチェーン関連のスタートアップ企業にも度々、投資を行っている。