スペインの銀行BBVA、個人向け仮想通貨カストディサービスにリップルを採用

リップルの仮想通貨カストディサービス、スペインに進出

リップル(Ripple)とBBVAは、機関投資家向けカストディ技術をスペインの同銀行の個人向け仮想通貨プラットフォームに統合すると発表した。

スペイン第2位の銀行であるBBVAは、リップルの機関投資家向けカストディ技術を活用したビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)の個人向け仮想通貨カストディサービスプラットフォームに統合すると発表。

これは、欧州におけるデジタル資産の主流化の新たな段階を示唆しており、欧州の銀行がEU(欧州連合)のMiCA(仮想通貨市場)法によってもたらされる規制の明確化を受け入れつつある時期にあたる。

両社の契約により、BBVAの顧客は銀行のモバイルアプリ内でビットコインとイーサリアムを直接取引し、安全に保管できるようになる。リップル・カストディを利用することで、BBVAは第三者の仲介業者に依存せずに仮想通貨やトークン化された資産を管理し、顧客にシームレスで信頼できる体験を提供する。

BBVAは、CNMV(スペイン証券市場委員会)にこの新しいサービスを公開し、透明性とコンプライアンスへの取り組みを強調。この展開により、BBVAは、完全に規制された枠組みの下、個人顧客に仮想通貨取引およびカストディサービスを提供する、欧州の主要銀行の中で最初の銀行の一つとなった。

過去の協業を基盤に

今回の新たな契約は、両社にとって初めてのものではない。リップルとBBVAは以前にもスイスとトルコで協力しており、そこでも同様の取り組みを支援するためにカストディ技術を導入している。

BBVAのスイス支社は、リップルが2023年に買収したデジタル資産企業Metacoと既に提携し、カストディ業務を構築。両社は以前のパイロットプロジェクトでリアルタイムのクロスボーダー決済もテストしており、カストディだけにとどまらない幅広い展開を示している。

欧州の銀行はMiCAの下で仮想通貨サービスを提供可能

BBVAのスペインにおける動きは、欧州金融業界におけるより広範な変化を反映しており、MiCAの導入により、従来の銀行は顧客の保護を確保しながら仮想通貨市場に参入するための明確な道筋を得られる。

リップル社の幹部は、MiCAが欧州の銀行業界にとっての転換点であると指摘。同社の欧州担当マネージングディレクターであるキャシー・クラドック(Cassie Craddock)氏は、この規制によって銀行は顧客が長年求めてきたデジタル資産サービスを提供できる自信を得られると述べている。

リップル社のカストディソリューションを採用することで、BBVAはコンプライアンスやセキュリティを損なうことなく、高まる需要に対応してサービスを拡大できる。また、リップル社にとって、スペインでの今回の契約は、欧州全域の規制対象金融機関を支援するという戦略における新たなマイルストーンとなると期待がかかっている。

 

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