アジアに拡大するBTC財務戦略、ソラベンチャーズが10億ドルファンド設立

ソラベンチャーズの10億ドル規模ビットコイントレジャリーファンドを象徴する抽象的なデジタルイラスト。巨大な金色のビットコインと未来的な都市の風景が表現されている。

アジア企業の財務戦略を後押しする新たな受け皿

ソラベンチャーズ(Sora Ventures)は、アジア初となる10億ドル(約1,473.5億円)規模のビットコイン(Bitcoin/BTC)トレジャリーファンドを設立した。

日本語訳:
アジア初の10億ドル規模のビットコイン財務ファンドを発表!!

発表は台北ブロックチェーンウィークで行われ、すでに機関投資家や地域パートナーから2億ドル(約294.7億円)の出資がコミットされている。今後6カ月で10億ドル相当のビットコインを取得する計画で、アジア各国の企業におけるビットコインの準備資産化を後押しする枠組みである。

ファンドの骨子と狙い

同ファンドは、欧米で普及してきたビットコインファーストの財務モデルをアジアで実装することを目的とする。

創設者ジェイソン・ファン氏は、地域の主要株式市場へビットコイン戦略を導入する方針を示し、分散しがちな導入を中央集権型の機関投資家プールで束ねる考えを説明した。パートナーのルーク・リュー氏も、アジアでビットコイン財務会社のネットワークをこの規模で構築する取り組みは初めてだと位置づける。

調達状況とスケジュール

初期コミットは2億ドルに達しており、6カ月以内に10億ドル全額をビットコインに充当する計画で、対象地域は日本、香港、タイ、韓国を中心に想定し、各国企業の試行から本格導入までを一気通貫で支援する。

アジアの導入状況と市場への含意

ソラベンチャーズはこれまで、日本のメタプラネットによる初回のビットコイン購入支援を皮切りに、香港のMoon Inc.、タイのDV8、韓国のBitPlanetへ支援範囲を広げてきた。

従来はマイクロストラテジーが象徴する米国や欧州が先行してきたが、同ファンドの創設により、アジアを機関投資家主導の新たなフロンティアとする狙いが明確になった。アナリストの間では、マイクロストラテジーが時価総額や収益性、保有量を背景にS&P500への組み入れに近づいているとの見立ても示されている。

主要保有者の動向と展望

メタプラネットは直近の追加取得により保有量が2万BTCを超え、企業として世界6位の保有規模にある。

時価は約22億ドル(約3,241.7億円)相当とされ、今後の新株発行による資金調達もビットコイン取得に充てる計画だという。ほかにCango Inc.は5億7,000万ドル(約840億円)超、Bitfufuは2億ドル超のビットコインを保有しており、地域全体での企業導入が広がっている。10億ドル規模の受け皿を用意することで、アジア企業が仮想通貨のなかでもビットコインを財務に組み込む動きはさらに加速し得る。同ファンドは、地域の企業財務における選択肢を拡張し、アジアがビットコイントレジャリーの中心地として存在感を高める契機となる。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム