「SUSHIトークンの持続可能な価格は0.31ドル」=Glassnodeレポート
仮想通貨・ブロックチェーン分析プロバイダーGlassnodeは、急激な取引ボリュームで時価総額を更新するSUSHIトークンの価値とその背景にある基本要素に関するレポートを公開した。レポートによると、現在のSUSHIトークンの価格より、本来の価値は遥かに低い可能性があるという。
執筆時点でSUSHIトークンの価格は2.36ドルと、バイナンス上場によって更新した最高値15.9ドルから暴落している状況だ。GlassnodeのアナリストであるLiesl Eichholz氏は、SushiSwapのネイティブトークンであるSUSHIを分析したところ、軽視するわけではないものの定量化が困難であり、他のインセンティブが大きいイールドファームングプロジェクトも同様に、拡大広告によって駆動されていることから定量化は困難だという。
またEichholz氏は、SushiSwapの主要な問題として「インフレ率」を事例に挙げており、SUSHIの評価する際に対処すべき要点としている。SushiSwapは、スマートコントラクトを利用した流動性プロバイダーであり、流動性プールに貢献したインセンティブとしてSUSHIトークンが配布される仕組みになっている。積極的に流動性を提供することを推奨するため、インフレは意図的にシステムに組み込まれている。
しかし、投資家には注意する必要があるようだ。流動性を提供することなくSUSHIトークンを保有する投資家のその価値は希薄化されてしまう。Glassnodeは以下のグラフを参考にし、これまでの最高値を更新するには、かなり大量の取引ボリュームが必要であり、SUSHIトークンの価値の持続は不可能に近いという。
Glassnodeより画像引用
実際には、SushiSwapがより現実的な4億ドルの取引量を獲得すると想定すると、SUSHIの持続可能な価格は$ 0.31となり、これまでの最高値である$ 11.93よりも完全に97%低くなります。
SushiSwapの創設者であるChef Nomi氏は先日、プロジェクトの管理権限を仮想通貨取引所FTXのCEOであるBankman-Friedに譲渡している。
これは、SushiSwapエコシステムの開発を目的とするSUSHIトークンの一部をイーサリアム(ETH)に変換し、そのTHEが大量に売却されたのではないかというコミュニティからの批判が関係している。これらの動きによってSushiSwapは詐欺であるとの推測につながり、Nomi氏はプロジェクトを移管したようだ。