中国中央銀行高官:規制を刷新する際は仮想通貨のリスクに注意を促す

PBOC副総裁が仮想通貨リスクと銀行破綻に注意を促す

中国の中央銀行にあたるPBOC(中国人民銀行)の高官は、規制を改革する際、銀行破綻につながる可能性のある仮想通貨のリスクと詐欺を考慮するよう規制当局に促した事が分かった。

PBOCのスアン・チャンネン(Xuan Changneng)副総裁は、3月31日(金曜日)に開催されたBoaoフォーラムで、仮想通貨を含む金融イノベーションの潜在的な危険性について語り、銀行や貸し手が破綻する可能性があると述べている。同副総裁は、例として、仮想通貨の顧客にサービスを提供していた米国の銀行が最近破綻したことを強調し、次のように述べている。

金融イノベーションが金融の安定を犠牲にしないようにするために、規制の哲学、テクノロジー、および能力をアップグレードする必要があります。


ルールを尊重した規制の革新を

仮想通貨に関連するリスクと詐欺は、預金の受け取りから決済まで仮想通貨の多くのサービスを提供した後にトラブルに遭遇した米国の2銀行を含め、規制当局が規制を革新する際にルールを尊重する必要があることを示唆した。

PBOCは特定の銀行については言及していないものの、米国の仮想通貨に優しい2つの銀行、シグネチャー銀行とシルバーゲート銀行が最近破綻。シグネチャー銀行はNYDFS(ニューヨーク州金融サービス局)に押収され、Silvergate Bank は自発的清算を受けている。革新のための十分な余地がなければならないと述べつつPBOC副総裁は、規制当局は単にそれらを受け入れたり承認したりするのではなく、さまざまな金融モデルや商品に適用される新しい技術を検証および確認する必要がある。規制の理念、テクノロジー、能力をアップグレードして、金融イノベーションが金融の安定を犠牲にしないようにする必要があると強調している。

同日の同じフォーラムで中国の財務副大臣であり、中央金融経済委員会事務局の副局長であるリャオ・ミン(Liao Min)氏は、中国政府が国際協力と基準の調整に積極的に参加することの重要性を強調し、ミン氏は、中国が「深く」関与する必要があると指摘している。