トランプメディアとCrypto.comが1億5500万ドル提携

握手を象徴的に描いたイラスト。トランプメディアとCrypto.comの提携をイメージしたビジュアル。

戦略的提携の概要と全体像

TMTG(トランプ・メディア&テクノロジー・グループ)は2025年8月26日(火曜日)、Crypto.comと総額1億5,500万ドル(約229.5億円)の戦略的契約を締結した。

日本語訳:
CROにとって歴史的な日です。トランプ・メディア・グループのCROストラテジーは、64億2,000万ドルの米国債投資を発表しました。事業統合案の詳細と、YORK、YORKW、YORKUに関する重要な情報に…

並行協力と購入契約を柱とし、Truth SocialにCrypto.comのウォレットを導入し、アプリ内リワードをCROと連携させる。アプリ内リワード「ジェム」はCronos(CRO)に交換可能となり、CRO残高でサブスク料金の支払いができる。

Crypto.comアカウント開設者にはTruth+の無料または割引特典も付与される。資本面ではTMTGが約1億500万ドル(約155.5億円)相当のCRO(約6億8500万トークン)を取得し、Crypto.comがTMTGの普通株式に5,000万ドル(約74億円)を投資する。両ポジションにはロックアップが設定される。両社とヨークビル・アクイジションはCRO運用のための新会社「トランプ・メディア・グループCROストラテジー」を設立する計画である。

提携の柱と相互投資

新会社はCRO専用のデジタル資産金庫として設計され、初期配分はCRO10億ドル(約1,480億円、63億トークン)であり、流通時価総額の約19%に相当する。

これに現金2億ドル(約296億円)と強制行使ワラント2億2,000万ドル(約325.8億円)を加え、さらにYA II PN, Ltd.からの50億ドル(約7,403.9億円)のエクイティラインにアクセスできる。

新会社はナスダックに「MCGA」で上場する計画で、事業統合後に上場主体がCROストラテジーへ移る。創設パートナーは全員が1年ロック、その後3年で段階的に解放する。

ウォレット連携とリワード刷新

Truth SocialではジェムからCROへの交換を実装し、サブスク決済への導線を整える。TMTGが取得したCROはCrypto.comで保管およびステーキングする方針である。

新法人とバリデータ運用

CROストラテジーは受動保有にとどまらず、Cronos上で独自のバリデータを運営する計画である。

ステーキング利回りは再投資し、複利で蓄積を図る。Crypto.comのクリス・マルザレク(Kris Marszalek)CEO(最高経営責任者)は、準備資金が4億ドル(約592.3億円)超の現金と50億ドルの信用枠に支えられ、CROの時価総額全体を上回る規模になると述べた。TMTGのデビン・ヌネス(Devin Nunes)CEOは、デジタル資産の宝庫の確立が成長戦略に不可欠と強調した。

市場と今後の見通し

発表直後、CROは日中安値0.1533ドルから高値0.2022ドルへ急伸し、一時25%以上上昇した。出来高は837%増の3億6,750万ドル(約544億円)超となり、報道時点で0.1951ドル前後で推移した。

CROを中心とした大規模な財務とネットワーク参加は、両社がCronosを決済やトークン化資産の基盤と位置づける構想を後押しする。関連領域では、TMTGのSEC(米国証券取引委員会)提出書類でCrypto.comがTruth Social Bitcoin ETFを含むETFのカストディアンに指定されており、従来の金融市場との接点も強まりつつある。今後は上場手続とロックアップの進行、CROの追加取得ペース、バリデータ運用の成果が注目点となる。投資家の関心は高く、ユーティリティ強化と財務基盤の拡大がどこまで持続するかが焦点である。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム