ヴァンエックがアバランチETFのS-1を提出
ニューヨークに本社を構える世界的投資管理会社ヴァンエック(VanEck)は、SEC(米国証券取引委員会)にS-1届出書を正式に提出した。
同社は、ETF(上場投資信託)の提供に向けて目覚ましい動きを見せており、アバランチETF(Avalanche ETF)=AVAX ETFのS-1届出書を正式に提出。提案されているVanEck Avalanche ETFは、AVAXの価格パフォーマンスを反映することを目指しているが、AVAX ETF商品のティッカーシンボルをまだ明らかにしていない。
S-1登録届出書の中で同社は、ヴァンエック・アバランチETFは「アバランチネットワークのネイティブトークンである「AVAX」の価格パフォーマンスから信託の運営費用を差し引いたものを反映する」ことを目指していると目論見書には記載されている。同社は、目標を達成するため、AVAXを資産として直接保有し、報告されたMarketVector Avalancheベンチマークレートに基づいて毎日株式を評価すると述べている。
このS-1登録は、米国でETFを上場するための最初の公式ステップで、同社は、仮想通貨ETF分野で引き続き積極的なプレーヤーとして活躍しており、今回提出した前の今週初めにデラウェア州でAVAX ETFを登録している。
SECは長期間審議し続けていた
米国SECはこれまで、市場操作、投資家保護、規制監視の懸念から、ETFについて何年も審議してきた。
しかし、スポットビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)ETF製品の承認により、状況は変わった。過去6年間、CoinShares(コインシェアーズ)、Canary Capital(カナリーキャピタル)、Bitwise(ビットワイズ)、Grayscale Investments(グレースケール・インベストメンツ)などのトップ資産運用会社は、新しいアルトコインを裏付けとしたETF商品を提案してきた。
仮想通貨推進派の政権下で、Tuttle Capital(タトル・キャピタル)などの企業はトランプ・レバレッジETF(TRUMP Leverage ETF)などの商品を申請。アナリストらは、この動きは米国SECの規制許可の押し上げだと指摘している。これらの資産運用会社からの極端な要求にもかかわらず、規制当局は今年これまでに提出された仮想通貨ETFの申請の多くを認めている。
アバランチは16番目に大きな仮想通貨で、時価総額は77億ドル(約1.1兆円)であり、その高いスループットとEVM(Ethereum Virtual Machine:イーサリアム仮想マシン)との互換性で知られている。
現在、米国のスポットビットコインETFの圧倒的な成功により、SECへのETFの申請が殺到。9つの発行体がXRP ETFを申請しており、ソラナ(Solana)、ライトコイン(Litecoin)、ドージコイン(Dogecoin)にリンクされたETFの上場も競っている。JPモルガンによって1月に公表された報告によると、アルトコインETFの承認は数十億ドルの流入を引き起こす可能性があり、仮想通貨に対する潜在的需要を強調。特に、SOLとXRPの製品は最も機関投資家の関心を集める可能性があると大手メディアのコインテレグラフは報じている。