ケニアの議員が新たな仮想通貨税法案を提出=国会審議へ

ケニア議員が新仮想通貨税法案を提案

仮想通貨サービス税を2021年1月に発効したばかりのケニアだが、UNCTAD(United Nations Conference on Trade and Development=国連貿易開発会議)は最近、開発途上国の間で包括的な金融規制を求めている事を受け、ケニアの議員は、仮想通貨取引所、デジタルウォレット、個人取引に仮想通貨課税を導入しようとする資本市場(修正)法案2022について議論している事が分かった。

ケニアの議員は、仮想通貨取引所、デジタルウォレット、個人取引に仮想通貨課税を導入しようとする資本市場(修正)法案2022について議論している。11月21日(月曜日)に現地のビジネス系日刊紙メディアBusiness Dailyは、MP アブラハム・キルワ(MP Abraham Kirwa)議員が後援する法案が、国内で実行されるすべての仮想通貨取引に20%の物品税を導入しようとしていると報じている。この修正案、デジタル通貨の取引やマイニングによる作成で何が起こるかを含め、デジタル通貨を定義しようとしており、同議員は、声明の中で次のように語っている。

修正案は、デジタル通貨で取引する個人または企業の責任を概説し、その課税、所有権を規定し、この分野でのイノベーションの促進を規定します。

 

保有期間によって異なる税の適用

法案によると、デジタル通貨の保有期間が1年未満の場合は所得税を支払う必要があり、その期間が12カ月を超える場合は、代わりにキャピタルゲイン税が適用されと提案されている。

新しい法案は、ケニアが2020年財政法の一部としてDST(Digital Service Tax =デジタルサービス税)を考案してからほぼ2年後に発行される計画だ。DSTは2021年1月に発効され、デジタルマーケットプレイスを介して実行される仮想通貨取引を含むサービスに対して1.5%の税を導入している。

一方、仮想通貨課税を導入するために資本市場法を改正するというケニア議員によって提案された計画は、UNCTADが発展途上国に対し、仮想通貨取引所とデジタルウォレットの登録を義務付けることにより、包括的な金融規制を確保するよう求めてから5カ月後に発表されている。またUNCTADは、発展途上国に対し、仮想通貨取引所やデジタルウォレットに入場料を課したり、仮想通貨取引に金融取引税を課したりして、仮想通貨の利用の魅力を低下させるよう求めている。これは、最近のUNCTADレポートが、425万人(人口の8.5)が仮想通貨に関与しているケニアが、アフリカで最も高い暗号採用率を持っていると述べているのと同じである

アフリカと仮想通貨規制

Chainalysis 2021 Global Crypto Adoption Indexによると、ケニア、南アフリカ、ナイジェリアは、仮想通貨の使用に関して世界の上位10カ国にランクされている。

Chainalysis「2021 Global Crypto Adoption Index」より画像引用

また、アフリカは発展途上国の中で最も急速に成長している仮想通貨市場の1つであり、世界で3番目に大きな成長市場でもある。2022年4月、数十年にわたって紛争に悩まされている世界で最も貧しい国の1つである中央アフリカ共和国は、当NEXTMONEYの特集記事「中央アフリカ共和国は世界2例目:法定通貨としてビットコインを採用」でも報じているように、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を法定通貨として採用している。ただし、大陸のすべての国が家麻生通貨の使用に治して好意的にとらえているわけではなく、アルジェリア、エジプト、モロッコ、チュニジアの4カ国が仮想通貨を完全に禁止する一方で、アフリカ最大の経済国であるナイジェリアを含む19カ国が仮想通貨に暗黙の制限を課している。

中央アフリカ共和国は世界2例目:法定通貨としてビットコインを採用

2022.04.28