仮想通貨取引所BitMEXの疑惑とは|CFTCの調査後、入金額が出金額を上回る

仮想通貨取引所BitMEXの疑惑とは|CFTCの調査後、入金額が出金額を上回る

世界でも稀な100倍レバレッジ取引で仮想通貨をトレードできる取引所BitMEX(ビットメックス)は現在、世界各国のユーザーや投資家、さらには先物取引などの市場管轄を担当する米規制機関である米国商品先物取引委員会(CFTC)から、疑惑の目を向けられている。

その訳とは今月19日、同取引所であるビットメックスは米国居住のユーザーや投資家に、非登録容認で取引サービスを提供しているのではないかとして、数ヶ月にも及ぶ調査が実施されている。これについてビットメックス側からの公式発表は未だないが、同取引所の広報担当者は「コメントすることはない。」と主張しているようだ。

米国商品先物取引委員会(CFTC)は、ビットコインをはじめとする仮想通貨について通貨ではなく、CFTCが管轄する「商品」に該当すると考えており、レバレッジ取引を提供するビットメックスは今後とも調査委対象となる。

出金額が入金額を大きく上回る

そしてもう一つの疑惑としてビットメックスは、同プラットフォームにおける資金の出金額が、入金額によりも大きく上回っているという情報が、仮想通貨関連の分析企業であるTokenAnalystにツイートによって明らかになったのだ。

20日にツイートされた内容は、世界各国の取引ボリュームが多い取引所を対象として、「過去24時間のビットコイン(BTC)」の入出金額を分析。その結果、世界最大の仮想通貨取引所バイナンスをはじめとする各取引所とは大きく異なり、ビットメックスのみBTCの出金額が、入金額を大きく上回っていることが判明したのだ。

このBTC資金の不自然な動きは、前日報道されたCFTCによる同取引所の調査に大きく関係しているのではないかとされている。

大規模なマネーロンダリングに加担か

さらには19日、ニューヨーク大学の教授兼、経済学者でもあるヌリエル・ルビーニ氏は、ビットメックスが不正行為を行っていると批判。その内容とは同氏はビットメックスの関係者から、同取引所が大規模なマネーロンダリングに加担していることを告発したと話をされているようである。

「この取引所はロシア、イラン、その他の国々のテロリストやその他の犯罪者による大規模なマネーロンダリングにも毎日使われていることを私に明らかにしました。」

これら全ての内容が真実であるとすれば、米国をはじめ、世界各国の規制当局からビットメックスは閉め出されることになるであろう。

「仮想通貨取引所BitMEXは私に、大規模なマネーロンダリングをカミングアウトした」=米経済学者Nouriel Roubini

2019.07.19