ベトナム、3月にデジタル資産の法的枠組みを導入へ

ベトナムが仮想通貨の導入促進のための新規制同入へ

ベトナムは、成長を続ける仮想通貨セクターを規制するため、3月末までにデジタル資産の法的枠組みを導入する予定だ。

ベトナムは、仮想通貨業界を規制し、経済発展を促進するという同国の継続的な取り組みの次ステップとして、3月末までにデジタル資産の法的体制を確立する準備を進めている。新たな規制は、仮想通貨の普及促進、投資誘致、透明性の高い金融環境を作り出すことを目指しており、ファム・ミン・チン(Phạm Minh Chính)首相が2025年までに経済を8%以上の成長を目標とする指令第05号に署名した後に行われた。

同首相は提案を発表する際、政府と国民の幅広い支持を強調し、党が指示し、政府が同意し、国会が同意し、国民が支持し、祖国が期待していると述べた。ベトナムにおいて仮想通貨取引は違法ではないものの、まだ正式な判断や承認はされておらず、法的にグレーゾーンのままだ。そのような環境下において、仮想通貨取引は広まりを見せており、多くの企業は不確実性を理由に、米国やシンガポールなどの外国に門戸を開いている。

この規制のギャップは、収益の損失と国内企業の不振につながっており、これらの課題に対応するため、議員らは現在、仮想通貨ベースの活動を既存の経済に取り込むための包括的な規制を求めている。

世界の金融ハブと競争するために仮想通貨規制を拡大

ベトナムでの仮想通貨の採用は増加し続けており、ブロックチェーン分析会社Chainalysis(チェイナリシス)が最近発表した2024年世界仮想通貨採用指数では、ベトナムは仮想通貨に関して5位と、世界のトップクラスの国にランクされている。

さらに、国際取引プラットフォームの利用度で世界第3位、分散型プラットフォームの取引量で第6位にランクインしており、現在1,700万人のベトナム人がデジタル資産を保有しており、市場総額は1,000億ドル(約15兆円)を超えている。

非公式のデジタル資産取引は巨大な地下経済を生み出しており、2023年から2024年にかけて、ベトナムに流入したブロックチェーン市場への投資は1,050億ドル(約157億円)を超えている。財務省によると、この法的枠組みを確立することで、企業が銀行融資にアクセスしやすくなり、仮想通貨取引のための安全で透明な空間が生まれると予想されており、ベトナムの党書記長であるトゥ・ラム(To Lam)氏も同様に、デジタル資産分野での規制のさらなる進歩を求めている。党中央委員会の政策戦略委員会での演説で同氏は、積極的な政策立案を強調たうえで、次のように述べている。

ベトナムが新たな金融モデルや現代の取引方法に比べて機会を逃したり、後れをとったり、ギャップを作ったりしないように政策を実施する必要がある。

シンガポールや香港などの近隣の金融センターが依然として暗号通貨規制の枠組みを厳格化している中、ベトナムはデジタル資産の規制を目指している。ベトナム政府は、仮想通貨事業の明確な枠組みを確立することで、仮想通貨事業への投資を誘致し、税収の損失を防ぎ、国際基準と同等の競争力のあるエコシステム基準を作成することを目指している。

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