ブラジルが世界初のスポットXRP ETFを承認を取得
ブラジルは主要市場に先駆け、世界初のXRPスポットETF(上場投資信託)を承認した。
CVM(ブラジル証券取引委員会)は、資産運用会社Hashdex(ハッシュデックス)が申請したスポットXRP ETFを承認。この決定は、仮想通貨市場の新たなステージを切り開くもので、これによって投資家はXRPを直接保有せずに、ETFを通じて価格変動に投資できるようになる。
ブラジルはこれまでビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)のETFを承認し、仮想通貨投資を積極的に推進してきた。その結果、2023年7月から2024年6月の間に903億ドル(約13.58兆円)近い取引を記録し、ラテンアメリカで2番目の規模を誇る市場に成長。こうした背景から、CVMがXRP ETFを承認したのも市場拡大戦略の一環といえる。
承認された「Hashdex NASDAQ XRP インデックスファンド」は、ブラジルの主要証券取引所B3で取引予定。正式な開始日は未発表だが、Hashdexは詳細を近日中に公表するとしている。CVMによると、ファンドは2024年12月10日に設立され、Genial Investimentos(ジェニアル・インベストメントス)が管理を担当。また、米国のETFアナリストによれば、米国でのXRP ETF承認の可能性は65%とされ、今後の規制動向が注目される。
XRP市場の成長とETFの影響
仮想通貨ETFへの関心が高まる中、ブラジルの迅速な承認は、規制の不確実性を抱える他国に対し優位性を持つ要因となっている。
リップル社のラテンアメリカ担当マネージングディレクター、シルビオ・ペガド(Silvio Pegado)氏は以下のように述べている。
XRPは実世界での有用性や機関投資家の需要を考慮すると、ETFにとって最適な資産
ETFの承認後、XRPの価格は24時間で5.9%上昇し、現在2.64ドルで取引されている。市場全体は月間で19%下落していたものの、ETF承認後の1週間で11%の上昇を記録し、投資家の関心が再び高まっている。また、機関投資家の動きが活発化し、XRPの取引量は3%増加し49.7億ドルに達した。
このETFの登場により、機関投資家の参入が促進され、取引量の増加や価格の安定化が期待される。規制された投資手段としてのETFが登場したことで、XRPはより多くの投資家にとって身近な資産となる可能性がある。この流れが他国にも波及し、XRPやその他の仮想通貨ETFの拡大が進むことが期待される。
米国の規制動向とXRPの今後
XRPスポットETFの承認は仮想通貨市場にとって重要な前進だが、規制上の課題は依然として残る。
米国では、Bitwise(ビットワイズ)、21Shares(21シェアーズ)、CoinShares(コインシェアーズ)、Grayscale(グレースケール)がスポットXRP ETFを申請しているが、SEC(米国証券取引委員会)はいずれも承認していない。
SECの慎重な姿勢が続く一方で、ETF市場の成長とともに、投資家の期待は高まっている。米国の規制動向次第では、XRP市場のさらなる拡大が見込まれる。