オーストラリアの大手銀行が仮想通貨取引所への支払いを阻止
オーストラリアの4大銀行は、ナショナル・オーストラリア銀行が他の金融機関に加わったことで、仮想通貨取引所への支払いを阻止した事が分かった。
オーストラリア当局による仮想通貨への監視の強化により、銀行は仮想通貨取引所や企業との協力に消極的となっている。NAB(ナショナル・オーストラリア銀行)は、ウエストパック銀行(Westpac、※旧名:Westpac Banking Corporation)、オーストラリア・コモンウェルス銀行、オーストラリア・ニュージーランド銀行グループなど、同国内の他の大手銀行と連携し、高リスクの仮想通貨取引所への支払いを阻止している。
ナショナル・オーストラリア銀行は仮想通貨取引所へのアクセスをブロック
オーストラリア4大金融機関の1つであるナショナル・オーストラリア銀行は、国内の高リスク仮想通貨取引所への一部の支払いをブロックしている。
デジタル資産プラットフォームへのアクセスをブロックしている理由として、仮想通貨詐欺によるリスクの懸念と大手メディアが報じている。NABで集団捜査と不正行為を担当する幹部、クリス・シーハン(Chris Sheehan)氏は今回の件について次のように述べている。
これらの詐欺師は、国際犯罪グループの一員で、彼らが仮想通貨プラットフォームを使用して、盗んだ資金を迅速かつ頻繁に海外に送金する例が増えています。
上記の4銀行も同様に仮想通貨取引所へのアクセス制限を開始。バイナンス(Binance)も影響を受けている。NABは、仮想通貨詐欺を急速に増大するセキュリティ脅威として特定。過去30日間にオーストラリア金融犯罪取引所に報告された詐欺によると、ほぼ50%が仮想通貨に関連している。NABは、この動きによって影響を受ける仮想通貨取引所を具体的に報告しなかったが、それらを「高リスク」と分類している。
バイナンスは、銀行パートナーのカスカルが詐欺の懸念を理由に提携を縮小。大手銀行ウェストパックが5月に顧客の取引所への送金を禁止したことを受けて、すべてのオーストラリアドルの出金の円滑化を停止している。オーストラリアはトップの仮想通貨市場の一つだが、ASIC(オーストラリア証券投資委員会)の仮想通貨取引所に対する措置は、日々の取引量に影響を与えている。