イーサリアムETFに対するSECの監視をConsensysの共同創設者が避難

ジョセフ・ルービン氏がSECの監視を非難

イーサリアム(Ethereum)の共同創設者ジョセフ・ルービン(Joseph Lubin)氏は、仮想通貨業界が直面している課題を強調し、特にSEC(米国証券取引委員会)が過度に積極的な規制戦術によってイノベーションを妨げていると非難した。

日本語訳:
「SECは、金融アプリケーションを開発していないソフトウェア開発者のGitHubを調べて、どの製品がブローカーディーラーとして分類できるかを調べている」-ジョセフ・ルビン
SECに協力している密告者開発者は誰なのか

同氏のコメントは、暗号およびデジタル資産サミットのセッション中に行われたもので、自身が共同創業者でもあるConsensys(コンセンシス)とSECの間で進行中の法廷闘争について議論。同氏は、一連の対象を絞った執行措置は透明性を欠き、建設的な対話を妨げるものだと認識しているとして、SECを批判している。この批判は、イーサリアムネットワークで使用される仮想通貨であるETHを利害関係者に明確に伝えられていない方法で分類しようとしたSECの最近の動きに端を発しており、この再分類は仮想通貨セクターの急速な拡大を制御するための広範な戦略の一部であると同氏は考えている。

問題の核心はビットコインETF承認後のSECの監視であり、これによって規制当局がイーサリアムベースのプロジェクトへの同様の資本流入の急増を懸念するようになったと示唆。これは、従来の銀行システムを大きく混乱させる可能性があるDeFi(分散型金融)に対するSECの広範な懸念を示していると主張した。

闘争はSECによるウェルズ通知から

法的対立はConsensysがSECからウェルズ通知を受け取ったときに始まり、仮想通貨関連活動に対する規制上の期待について司法上の明確さを求めることを目的とした訴訟につながっている。

日本語訳:
イーサリアム共同創設者ジョセフ・ルビン氏:SECは、誰にも知らせずにイーサを証券として再分類したようだ。ETH SPOT ETFの場合、SECは仮想通貨エコシステムに多大な注目と資金が流入することを懸念している。CoinbaseとMetaMaskのウォレットがブローカーディーラーとして機能しているというSECの主張は、危険な前例を作っている。

ルービン氏は、SECの行動が、特にMetaMask(メタマスク)のような分散型ソフトウェアアプリケーションをブローカーディーラーとして分類しようとする試みについて、米国のテクノロジー業界と仮想通貨業界全体にとって有害な前例となる可能性があると懸念を表明。

日本語訳:
「これは単にデジタル資産を保護することではない。米国のイノベーションの未来を守ることだ。熱心すぎる金融規制当局は、ゲームを変える技術を人質にしてはならない。」

現在進行中の今紛争は、米国の仮想通貨業界に対する規制上の監視が強化される中で発生しており、最近では仮想通貨を扱う企業、特にプライバシーに重点を置いたサービスを提供する企業に対する逮捕や的を絞った圧力などの執行措置が取られている。これらの措置は、米国の規制当局が問題があると考える仮想通貨業界の側面を取り締まろうとする協調的な取り組みを示している。

従来の金融機関がデジタル資産を業務に統合する傾向が高まっている今、将来の規制枠組みが仮想通貨により柔軟になる可能性があることを示唆。現在の仮想通貨セクターは、既存プレーヤーと市場への新規参入者の両方にとって依然として不確実性をはらんでおり、事業の法的側面をナビゲートする能力を複雑にしている。この様な状況が展開するにつれて、SECに対するConsensysの法的異議申し立ての結果は、イーサリアムとDeFiだけでなく、米国におけるデジタル金融イノベーションのより広範な方向性にも重大な影響を与える可能性がある。