英国裁判所がクレイグ・ライト氏の控訴を却下
英国控訴裁判所は、クレイグ・ライト(Craig Wright)氏がビットコイン(Bitcoin/BTC)の生みの親であるサトシ・ナカモト氏ではないとした高等法院の判決を不服とする申し立てを却下したことが明らかになった。
MR WRIGHT'S APPLICATION FOR PERMISSION TO APPEAL BRUTALLY DENIED TODAY
Here are three quotes that tell the story:
"Dr Wright’s grounds of appeal, skeleton argument and summary of skeleton argument themselves contain multiple falsehoods, including reliance upon fictitious… pic.twitter.com/SsV2VG9hze
— hodlonaut (@hodlonaut) November 29, 2024
ライト氏の控訴許可申請は本日、容赦なく却下された
この物語を物語る3つの引用文を以下に示します。
「ライト博士の控訴理由、骨子論証、骨子論証の要約自体に、AIが生成した幻覚と思われる「アンダーソン対女王[2013] UKPC 2」などの架空の判例に依拠するなど、複数の虚偽が含まれています。」
「それは表面的には信用できないし、ライト博士の信頼性に関する判事の判断を考慮すると、さらに信用できない」
「控訴は全く成功する見込みがなく、控訴を審理する他の理由もない」
インフルエンサーで、ライト氏のFaketoshiとして武勇伝を幅広く取り上げているホドロノート(Hodlonaut)氏は、2024年11月29日(金曜日)にXに投稿し、ライト氏の控訴許可申請が残酷にも却下されたと報告。裁判所によると、ライト氏はナカモト氏であることについて、AI(人工知能)で作成された疑いがあるものなど、虚偽の論拠を提供したという。
今回の判決により、ライト氏がビットコインを作ったことを証明するために何度も法廷闘争を繰り広げてきた長きにわたる武勇伝に終止符が打たれることになる。
最新の判決で、英国控訴裁判所は、ライト氏の控訴理由には、いくつかの架空の権威への依存を含む、複数の虚偽が含まれていることを示唆した。裁判所が引用した一例は、アンダーソン対女王[2013] UKPC 2(Anderson v the Queen [2013] UKPC2)という事件で、裁判所はAIが生成した幻覚のように見えると述べた。裁判所はさらに、「ライト氏の信用性についての裁判官の所見を考慮すれば、なおさらである。控訴は成功の見込みが全くなく、他に審理する理由はない。と主張している。
ビットコインの生みの親と公言したライト氏のこれまでの反応
1970年生まれのライト氏はオーストラリアのコンピューター科学者兼、実業家でもあり、少なくとも2016年以降、ライト氏は、サトシ・ナカモトであると主張し、自分がビットコインの生みの親であると公言している。
仮想通貨コミュニティはライト氏の主張に疑問を呈しており、ホドロノート氏のような著名人からライト氏は、詐欺師やペテン師と呼ばれている。しかし、ビットコインのインターネット・フォーラムでライト氏は「Faketoshi」と呼ばれているが、それだけにとどまらなかった。何年もの間ライト氏は、ホドロノート氏のほかに、イーサリアム(Ethereum)の共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏、アダム・バック(Adam Back)氏、ポッドキャスターのピーター・マコーマック(Peter McCormack)氏、その他多くの人たちに対して多くの名誉毀損訴訟を起こしてきた。
COPA Vs CSW
Breaking news!
The court of appeal has rejected CSWs application to appeal pic.twitter.com/7nEgVNUCp6
— BitMEX Research (@BitMEXResearch) November 29, 2024
COPA 対 CSW
速報です!
控訴裁判所はCSWの控訴申請を却下した。
一方で、今年(2024年)の5月、英国高等法院のジェームズ・メラー(James Mellor)判事は、ライト氏はナカモトではないと判断。この判決は、ナカモトであるという主張を裏付ける証拠を捏造したとしてライト氏を訴えた企業連合であるCOPA (Crypto Open Patent Alliance)がライト氏に対して起こした訴訟で下されたとのこと。
また、ライト氏がビットコインの生みの親でないことが証明されたことで、世界中の調査官やジャーナリストはサトシ・ナカモトの身元を匿名化する努力を続けている。10月には、HBOのドキュメンタリー番組が、カナダのビットコイン・コア開発者であるピーター・トッド(Peter Todd)氏こそがビットコインの秘密の生みの親であると示唆。トッド氏自身はその後、自分はナカモトではないと語ったが、コミュニティーの多くは、ナカモトがビットコインを開発したことに懐疑的であるとのことだ。