カナダの規制当局は未登録の仮想通貨取引所により厳しい規制へ

カナダの規制当局は未登録仮想通貨取引所により厳しい規制へ

カナダの証券規制当局の統括機関であるCSA(カナダ証券管理者)によって設定された新しいガイドラインで、未登録仮想通貨取引所に対し、今まで以上に厳しい規制を実施していく計画っであることが分かった。

カナダの規制当局は、すべての仮想通貨取引所に対し、調整された監視体制を導入することを推奨しており、登録を求めている仮想通貨プラットフォームは、正式な規制監視下に置かれる前に、投資家保護を順守するという約束に署名する必要があるという。この動きは、グローバル仮想通貨取引所FTXの崩壊を受けて実施される。CSAによると、仮想通貨の監視が強化されたとして、次のように述べている。

仮想通貨市場での最近の出来事を受けて、CSAはカナダで運用されているプラットフォームに対する既存の要件を拡大することにより、仮想通貨取引プラットフォームの監視へのアプローチを強化しています。

CSAは、カナダの10州と3つの準州の証券規制当局で構成される機関であり、今後CSAは、同国内で運用されている仮想通貨取引所の現要件を拡大することを目指している。国内の規制が強化されるだけでなく、国外に拠点を置くがカナダ市民が引き続きアクセスできる企業を含め、ライセンスも強化されるとのことだ。

仮想通貨取引所の独自事業とは別に保管

CSAによって決定された事前登録の”約束”には、カナダのクライアントの資産を適切な管理者に保管するという誓約を含める必要があり、これらの資産はプラットフォームの独自事業とは別に保管する必要があるという。

これらの仮想通貨取引所は、特にカナダの顧客に証拠金やレバレッジを提供することはできない。決定される期限内に主要規制当局によって事前登録の約束が提供されない場合、もしくは仮想通貨取引所がカナダでのすべての事業を閉鎖していない場合、仮想通貨取引所を証券法に準拠させるために適用される強制措置を含めた規制の適用および検討がされるとのこと。

仮想通貨の監視強化予備計画は以前発表されていた

CSA は、カナダ全土に点在する多数の地域監視機関の間で規制を調和させ、調整するために設立され、2022年8月中旬には、カナダの仮想通貨オペレーターの監視を改善するための特定の予備計画を発表した。

予備計画は、11月にFTXが崩壊する直前に発表されている。その発表の中でCSAは、カナダの未登録仮想通貨取引所が、申請承認されるまでの間にPRU(事前登録事業)を受けることを望んでいると述べたうえで、次のように述べている。

カナダの投資家は、仮想通貨に投資する前に、注意を払い、登録された投資アドバイザーからのアドバイスを求めることを検討することをお勧めします。

CSAはさらに、ステーブルコインも禁止されている「証券および/またはデリバティブ」と見なしている事を明らかにしている。カナダの投資家は、登録済みまたは事前登録済みの仮想通貨取引所で取引すること、またはそのような暗号資産にさらされることさえ許可されないものとするとのこと。