クリスティアーノ・ロナウド氏がバイナンスの宣伝で訴えられる
ポルトガルのサッカー選手クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)氏が、バイナンス(Binance)とのパートナーシップを通じて未登録証券の販売を促進したとして訴えられたことが明らかになった。
この疑惑は、バロンドール賞(※1)を5度受賞した同氏が新しいNFT(非代替性トークン)コレクションを宣伝してから約1年後、FTXの投資家が不正行為を見て見ぬふりをしていたとして主要スポーツリーグを訴えた直後に浮上したとのこと。
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フロリダ州で提訴されたこの訴訟では、同氏のNFTの購入者は、バイナンスのプロモーションを通じて未登録証券の購入を促された可能性があると指摘。同氏は自身の投資経験や外部からの助言により、未登録証券について知っていたはずだとも主張している。提出書類には、同氏はバイナンスと連携して未登録証券の提供および販売を促進、支援、および積極的に参加したと原告のマイケル・サイズモア(Michael Sizemore)氏、マイキー・ボングダラ(Mikey Vongdara)氏、ゴードン・ルイス(Gordon Lewis)氏は、米国当局がバイナンスを脱税容疑で捜査し始めた際に被った損失に対する損害賠償を求めている。
バイナンスとの契約には非難の声も
ロナウド氏は2022年、自身のキャリアを記録したNFTを宣伝するためにバイナンスと契約を結んでいる。
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同氏のコレクションはバイナンスのNFTマーケットプレイスで独占販売されたが、一部のファンからは非難の声も上がっていた。また、5月のThe Sporting Newsによると、同氏の純資産は5億ドル(約735億円)程度と考えられており、サウジアラビアのクラブ、アル・ナスルFCとの契約により、年間2億2,000万ドル(約323.4億円)の収入を得ているほか、自身のブランドである衣料品ライン「CR-7」やさまざまなアクセサリー、エンドースメント(※契約形態の1種)でも収入を得ている。
さらに、サッカー界の覇権をロナウドと争うことも多いリオネル・メッシ(Lionel Messi)についても、2021年にファントークンのプロモーションのためにSocios.comと契約を結び、話題を呼んでいる。なお、後にインテル・マイアミに移籍した、メッシ氏は、仮想通貨マーケットメーカーXBTOのロゴ入りキットを着用している。
一方で、ロナウドの訴訟は、投資家を犠牲にして仮想通貨を宣伝したとされる団体に対する一連の民事訴訟に続くものであり、最近のケースは、メジャーリーグやフォーミュラ1を含む主要なスポーツリーグがFTXのビジネス慣行を見て見ぬふりをしていたとして訴訟に直面している。原告側は、リーグが仮想通貨をめぐる世間の興奮を利用しようとしたと主張。法廷提出書類の中で次のように主張している。
MLBをはじめとする多くのリーグは、すぐに儲かる可能性があると判断し、両足で仮想通貨の世界に飛び込んだ。