マーク・ウエダ委員が次期SEC議長に就任する可能性が浮上

マーク・ウエダ委員が次期SEC議長に就任する可能性が浮上

ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が次期米国大統領に就任の準備の中で、トップの交代によってSEC(米国証券取引委員会)の姿勢が変わるとみられており、マーク・ウエダ(Mark Uyeda)委員がSEC議長としてゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)氏の後任となる可能性が浮上している事がわかった。

日本語訳:
(ヘスター・パース氏のSEC議長就任の可能性は)非常に低い。彼女がその職を望んでいないと思うからだ。ウエダ氏にはそれなりの確率を与えるだろうが、トランプ氏は自ら新しい人物を連れてくるのを好むかもしれないと予想している。

VariantFund(バリアントファンド)の最高法務責任者ジェイク・チャービンスキー(Jake Chervinsky)氏によると、同委員は、トランプ氏が 2024 年の大統領選挙で勝利した後、SEC 議長とし現SEC委員長の後任となる可能性のある候補という。チャービンスキー氏はまた、SEC のクリプトマム(仮想通貨の母)で知られるヘスター・パース(Hester Peirce)氏が議長に就任する可能性は「非常に低い」と述べ、同氏はその役職に興味がない可能性があるとしている。

さまざまなメディアも報じているように、ゲンスラー現SEC委員長の仮想通貨への取り組みに批判的なパース氏は業界の支持を得ているが、2025 年の任期終了後に退任する予定であり、チャービンスキー氏は2024年11月6日(水曜日)のXへ次のように投稿している。

日本語訳:
正直に言うと、委員長というのはかなり大変で、報われず、惨めな仕事です。委員長を希望する委員もいるかもしれませんが(ウエダ氏)、任期を終えて、もっと良い環境に移りたいと考えている委員もいるでしょう。

SECの現仮想通貨規制への取り組みについて批判的なウエダ氏

2022年6月からSEC委員を務めているウエダ氏は、ゲンスラー氏のリーダーシップの下でのSECの現仮想通貨規制への取り組みについて批判的な姿勢を公言してきた人物だ。

同氏は、SECの仮想通貨規制への取り組みを「完全な失敗」、「業界全体にとっての大惨事」と呼び、同機関が業界に明確な指針を提供できていないと強調しており、明確さの欠如により、多くの仮想通貨企業が既存の規制への準拠について混乱していると指摘。同氏はSECの執行主導の仮想通貨資産規制に一貫して反対しえおり、これは、SEC委員長に任命された場合、より協力的で透明性のある取り組みを好む可能性があることを示唆している。ただし、チェルビンスキー氏は、トランプ氏は現委員から選ぶよりも、自ら候補者を連れてくる方を好むかもしれないと考えているとのことだ。

ゲンスラー氏は辞任の見込み

ゲンスラー氏は2021年4月17日、バイデン大統領からSEC議長に任命され、任期は2026年1月5日に満了する予定だが、仮想通貨業界における規制措置により、同氏の地位は危うくなっている。

トランプしの大統領就任後、ゲンスラー氏の辞任を求める強い圧力がかかると予想されており、これまでの前例から、SEC議長はゲンスラー氏の前任者であるジェイ・クレイトン(Jay Clayton)氏に見られるように、新大統領が就任すると辞任する。さらに、グローバル法律事務所Ropes & GrayLLC(ロープス・アンド・グレイ)の最新レポートによると、ゲンスラー氏が選挙結果にもかかわらずその地位に留まろうとした場合、共和党の新委員が任命されるまでSECでの論争の多い規則制定が行き詰まる可能性があるという。

トランプ大統領は就任初日にゲンスラー氏を「解雇」すると約束。しかし、解雇には正当な理由を示さなければならず、このプロセスには1年以上かかる可能性があり、トランプ大統領は後任を任命する前にゲンスラー氏としばらく協力しなければならない可能性も残されている。

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