バイビット(Bybit)がコインベース(Coinbase)を抜いて第2位の仮想通貨取引所に

バイビットがコインベースを抜いて第2位の仮想通貨取引所に

シンガポールに拠点を置く仮想通貨取引所バイビット(Bybit)は、米国に拠点を置くコインベース(Coinbase)を追い越し、バイナンス(Binance)に次ぐ世界第2位の仮想通貨取引所となった事がわかった。

仮想通貨分析を手掛けるKaiko(カイコー)のレポートによると、2023年10月以降、バイビットの市場シェアは8%から16%に急上昇し、Coinbaseは同時期に1%からわずかに増加し、3月までに取引量でコインベースを追い抜いている。今回の快挙に際し、Bybitの共同創設者兼CEO(最高経営責任者)のベン・ジョウ(Ben Zhou)氏は次のように述べている。

バイビットが業界で継続的に成長し、認知されていることを嬉しく思います。競争力のある手数料、安全で安心なプラットフォーム、統合取引口座などの革新的な製品を提供するという当社の取り組みは、ユーザーの共感を得ています。


バイビットが第2位の仮想通貨取引所に

バイビットの目覚ましい成長は、米国でのスポットビットコイン上場投資信託の立ち上げの成功や、規制圧力によるバイナンスの市場支配力の低下など、複数要因に起因している。

Kaikoのレポートによると、仮想通貨の取引量は全体的に増加したが、すべての取引所が同じように利益を得たわけではなく、バイビットは最も大きな利益を記録したものの、コインベースは利益と収益が向上したにもかかわらず、わずかな増加にとどまっている。さらに、市場シェアの低下を経験している取引所はバイナンスのほかに、アップビット(Upbit) やOKXなどのプラットフォームも、理由は不明ではあるものの、取引量の減少を報告している。

低手数料と市場シェアの拡大

バイナンスが直面している規制上の課題に加えて、バイビットの成長は、競争力の高い取引手数料と、ビットコイン(Bitcoin/BTC)およびイーサリアム(Ethereum/ETH)取引の市場シェアの拡大によっても促進されている。

バイビットの取引手数料は、OKXとバイナンスに次いて仮想通貨市場で最も低い部類だ。2023年2月にバイビットは、トゥルーUSD(TrueUSD/TUSD)やファーストデジタル(First Digital USD/FDUSD)などの資産に対する他取引所による同様のプロモーションに続き、USDコイン(USD Coin/USDC)取引の手数料を無料にしている。

さらに、バイビットのBTCおよびETHスポット取引量の市場シェアは、2023年初頭から17%から53%に急上昇。スポット市場シェアのこの成長は、2023年以降、バイナンスに次ぐ第2位となっているバイビットのデリバティブ市場によっても支えられている。バイビットが第2位の仮想通貨取引所に躍進したことは、同社の戦略的能力と競争上の優位性を示している。

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