バイナンスは間もなく本社を発表か
バイナンスのリチャード・テン(Richard Teng)CEO(最高経営責任者)は、仮想通貨取引所は本部を慎重に検討し、多くの国で建設的な議論を行っていると述べている事が分かった。
世界最大の仮想通貨取引所バイナンス(Binance)は、本社の検討に向けて複数の管轄区域と協議しているとバイナンスのCEOリチャード・テン氏がParis Blockchain Week(パリ・ブロックチェーン・ウィーク)で明らかにした。この発言は、規制当局や裁判所は、多額の取引量を扱っているにもかかわらず、仮想通貨取引所の本部が不足していることに懸念を表明している事を受けての動きとみられている。同期間中、同CEOは、仮想通貨取引所は本社を慎重に検討し、多くの国で建設的な議論をしていると述べており、決定を下していないものの、最終的に決まり次第、本社から正式発表される予定であり、次のように語っている。
私たちの取り組みは単なるコンプライアンスを超えています。基準を向上させることを目指しており、すべての規制を順守するという明確な意欲を示しています。堅牢なプログラムはユーザーに自信を与えます。
バイナンス前CEOによる本社に対する考え
バイナンスは世界中の規制当局と幅広く協力し続けたが、投資家へのリスクを理由に本社不在に対する懸念がこれまでに何度も指摘されている。
バイナンスのジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)元CEOは、仮想通貨取引所に本社は必要ないと信じ、本社を立ち上げることはなかった。米国SEC https://www.sec.gov/ (米国証券取引委員会)はまた、Binance、Binance.US、元CEOに対する訴訟の中で、本社の所在地を知らなかった、または隠していたとしてBinanceと元に異議を申し立てている。
リチャード・テン氏は、バイナンス本社の所在地についての質問を避けた。元CEOは現在仮想通貨に優しい国に住んでいることから、マルタかUAEのどちらかだと考える人もいるが、元CEOは現在、DOJ(米国司法省)のマネーロンダリング(資金洗浄)訴訟の最中に米国本土に滞在している。
リチャード・テンがミームコイン上場と幹部について語る
仮想通貨取引所がミームコインを上場させたことに反応して、リチャード・テン現CEOは、バイナンスは実際にミームコインを上場する前に多くのデューデリジェンス(※投資前に、投資対象企業や投資先価値やリスクなどを調査)を実施しており、リスクを最小限に抑えるために十分な努力をしていると語っている。
バイナンスは最近、ソラナ(Solana)ベースの新しいミームコインを多数上場させており、ミームコインマニアを巻き起こし、投資家心理はクジラと同様に手っ取り早い利益を求めるミームコインに移っている。
また、ナイジェリアで拘束されているバイナンス幹部ティグラン・ガンバリヤン(Tigran Gambaryan)氏について現CEOは、幹部の釈放に向けてナイジェリア政府と積極的に協力していると主張。当NEXTMONEYの特集記事「バイナンス幹部がナイジェリアのマネーロンダリング容疑を否定」で報じたようにガンバリアン氏はナイジェリアのマネーロンダリング事件で無罪を主張したが、断固として無罪を主張した。