インドネシアの選挙で仮想通貨セクターの今後が決まる
インドネシアは2024年2月の総選挙に向けて準備を進めており、その活気ある仮想通貨セクターの将来は、重大な岐路に立たされていることが明らかになった。
この選挙の結果は、次期指導者のデジタル資産へのアプローチ次第で、国の仮想通貨の勢いを強めたり弱めたりする可能性があり、大きな注目が集まっている。ジョコ・ウィドド（Joko Widodo）現インドネシア大統領率いる政権は、仮想通貨の導入に積極的であり、世界初のデジタル資産取引所まで立ち上げたが、後継者候補のスタンスを見ると、政策の方向性はまちまちである。
野党を代表するこれらの大統領候補と副大統領候補であるアニエス・バスウェダン（Anies Baswedan）氏とムハイミン・イスカンダル（Muhaimin Iskandar）氏は、仮想通貨について表立って発言していない。ムハイミン氏は2022年に仮想通貨取引への課税を提唱し、規制強化を訴えており、彼らのリーダーシップの下で政策が転換する可能性を示唆している。ムハイミン氏はまた、OJK（Financial Services Authority：金融サービス機構）がこのセクターを監督することを含め、より厳格な規制を要求。OJKは確かに2025年に仮想通貨の監督を引き継ぐ予定だが、業界はこの変更が仮想通貨ユーザーや取引所の税負担の軽減を意味することを期待している。
各候補者による今後の仮想通貨への方針
ガンジャール・プラノヴォ（Ganjar Pranowo）氏とマフフッドMD（Mahfud MD）氏のコンビは選挙期間中、仮想通貨については比較的沈黙していたが、ガンジャール氏は2022年の中部ジャワ州知事として、税務コンプライアンスの重要性を強調する一方で、NFT（非代替性トークン）の創造的な可能性を認めている。
また、ジブラン・ラカブミン・ラカ（Gibran Rakabuming Raka）氏とプラボウォ・スビアント（Prabowo Subianto）氏については、すべての候補者の中で、仮想通貨について最も積極的に発言している。両氏は、ブロックチェーンと仮想通貨に焦点を当てたデジタル化を提唱し、インドネシアのハイテク部門を後押しする専門家の育成を目指しているとのこと。特に、ジョコウィ大統領の伴侶であるプラボウォ氏は、インドネシアの技術セクターを強化する意向を示しており、仮想通貨コミュニティからも大きな支持を得ている。さらに、ラカ氏に関しても、12月にインドネシアのハイテク部門を改善するためにブロックチェーンと仮想通貨の専門家を準備したいと発言。2023年12月22日に行われた経済とインフラに焦点を当てた第2回大統領公式討論会で、このことを繰り返し述べている。
活気ある仮想通貨セクターか規制による制約か
実際、選挙の日が近づくにつれ、インドネシアの仮想通貨コミュニティは候補者の立場を熱心に観察しており、業界はより仮想通貨に優しい環境を醸成し、税負の緩和、デジタル革新を支援する可能性のある指導者を期待している。
さらに、2025年には仮想通貨の監督機関がOJKに移行する予定であり、仮想通貨セクターの規制の将来に対する期待がさらに高まっている。仮想通貨とブロックチェーン技術に対する候補者のさまざまな視点は、業界の異なる軌道を暗示。総選挙は2月14日に開始される予定で、その結果はインドネシアの仮想通貨ランドスケープにとって決定的な瞬間となる可能性があるため、どの指導者が、活気ある仮想通貨セクターをさらなる成長へと導くのか、それとも規制による制約を受けるのか、注目されている。
