Bitfinexがイーサリアムトランザクションに巨額を支払う
イーサリアムブロックチェーンのデータを提供するEtherscanによると、大手仮想通貨取引所であるBitfinexが、DeversiFiとの1回の取引に対してイーサリアムトランザクションに7,676.6ETHを支払ったことが明らかになった。
At 11:10 UTC on the 27th September a deposit transaction was made using a hardware wallet from the main DeversiFi user interface with an erroneously high gas fee.https://t.co/OpSHkkFiBo
— DeversiFi 🥷 (@deversifi) September 27, 2021
9月27日の11:10UTCに、メインのDeversiFiユーザーインターフェイスのハードウェアウォレットを使用して、誤って高いガス料金で預金取引が行われました。
9月27日(月曜日、日本時間同日20時)にビットフィネックスは、テザー(Tether/USDT)で100,000ドル(約1,100万円)をレイヤー2分散型取引所であるDeversiFiに送金。この取引には、53,243,610.9gweiという非常に高いマイニング手数料が設定され、取引手数料が取引自体の価値の230倍にも及ぶ金額となっていた。このトランザクションは、最近実装されたEIP-1559を介して行われており、今回の取引に設定されたガス料金は誤まって設定されてしまったものであると考えられている。
Bitfinexが支払った手数料は約26億円
Bitfinexが支払ったガス料金はこれまでで過去最高記録になり、9月28日の価格で約2,340万ドル(約26億円)を一回の取引で支払ったことになる。
DeversiFiは、ビットフィネックスが運営する分散型取引所であり、StarkWareのレイヤー2テクノロジーを活用して、イーサリアムメインネットよりも迅速にトランザクションを処理できる。Bitfinexは今回の問題について公式のコメントを出していないが、DeversiFiは、ガス料金が非常に高く設定された理由を特定するために問題を調査中であると述べた。さらに、DeversiFiは今回の取引の対象ブロックのマイナーから7,626ETH(25億2千万円相当)が返金されたことを明らかにしている。
8月にイーサリアムブロックチェーンでは、大型アップグレードとされるロンドンを実施しており、その中でガス代のシステムを変更するためのEIP-1559が導入されていた。このEIP-1559は、トランザクションのガス料金に基本手数料を導入することで、どれくらいのコストがかかるのか手数料を予測しやすくすることなどを目的としている。
DeversiFi is currently investigating the cause to determine how this occurred and will keep you updated.
No customer funds on DeversiFi are at risk and this is an internal issue for DeversiFi to resolve. Operations are unaffected.
— DeversiFi 🥷 (@deversifi) September 27, 2021
DeversiFiは現在、原因を調査して、これがどのように発生したかを特定し、最新の状態に保ちます。DeversiFiの顧客資金はリスクにさらされておらず、これはDeversiFiが解決するための内部的な問題です。操作は影響を受けません。
DeversiFiの公式サイトでは、ガス代を支払わずに仮想通貨の取引や送金ができることをメリットに宣伝を行っており、不正確な高いガス代で入金が行われたことは顧客の不信感を招いてしまう結果となっている。その一方で、DeversiFiは今回の件で顧客の資産がリスクにさらされたという事実は一切ないと主張しており、運営にも影響はないことを強調した。