裁判所が3AC創業者の資産10億ドルを凍結
イギリス領ヴァージン諸島の裁判所は、3AC(スリーアローズ・キャピタル)創設者の資産10億ドル(約1422.6億円)を凍結した事が分かった。
イギリス領ヴァージン諸島の裁判所命令により、共同創設者のスー・ズー(Su Zhu)氏、カイル・デイビス(Kyle Davies)氏とデイビス氏の妻は10億ドルを超える資産の譲渡や売却を禁じられた。
大手メディアブルームバーグの報道によると、3ACの清算人Teneo(テネオ)社は、スー氏とデイビス氏に属する10億ドル以上の資産が英領ヴァージン諸島の裁判所によって凍結されたと述べた。デイヴィス氏、妻のケリー・チェン(Kelly Chen)氏、スー氏は最大11億4,000万ドル(約1,622億円)相当の資産の売却や譲渡を禁止されている。なお、Teneoは、3ACが債権者に推定33億ドル(約4695.9億円)を負っているという。ブルームバーグへのメール声明文の中で、Teneoは次のように述べている。
世界規模の凍結命令は、とりわけ、3ACの地位を3ACの価値に相当する額まで悪化させた責任は創設者らにあると主張する清算人らの追及に関連して求められ、凍結命令を求めている。
2022年6月に生産された3ACのその後
3 ACはかつて最大の仮想通貨ヘッジファンドの1つであったが、一連の悪質なコールと仮想通貨冬の一部を受けて2022年に破綻。同社は複数の金融業者からのマージンコールに応じられなかったため、2022年6月に清算された。
同社は、Voyager Capital(ボイジャー・キャピタル)、BlockFi(ブロックファイ)、Genesis(ジェネシス)など多数の大規模融資の不履行を受けて清算状態に陥ったと発表した。
3ACはシンガポールで事業を展開していたが、英領バージン諸島で破産を申請した。MAS(シンガポール金融管理局)は、デイビス氏とスー氏に対し、規制対象の活動への参加や同国の金融会社の経営幹部としての職務を9年間禁止している。スー氏は9月にシンガポールで逮捕され、懲役4カ月の刑に服する予定で、同氏は清算人らとの協力を怠った後、Teneo社が裁判所命令を得て逮捕されている。