中国人民銀行が仮想通貨投機とマネーロンダリングの取り締まりを準備
中国の中央銀行にあたる中国人民銀行のパン・ゴンシェン(潘公勝)新総裁は、国内の仮想通貨取引に関連した投機を停止すると宣言した事が分かった。
同総裁は、中国金融市場の安定を維持しリスクを防ぐための措置を詳述した報告書の中でこの誓いを立て、「安定を維持しながら進歩を追求するという原則を順守しなければならない」と2023年10月21日(土曜日)に開催されたあ常務委員会会議の中で発表した「国務院の財政活動に関する報告」の中で述べている。同文書は、経済状況の変化に対する金融当局の対応を示し、国の金融システムに対する信頼を高め、リスクを防ぎ、内需を拡大し、継続的な景気回復を促進するという当局の意図を明らかにしている。
中国人民銀行が注力する予定の主要分野
中国メディアが引用したこの報告書は、同銀行が注力する予定のいくつかの主要分野を示唆している。
これらには、賢明な金融政策の実施、金融監督の強化・改善、金融改革の深化、金融市場の安定運営の維持などが含まれている。隠れた金融リスクの予防と解決に向けた取り組みの一環として同銀行は、違法な金融活動および違法な資金調達を“厳しく取り締まる”とともに、国内の仮想通貨取引の投機を断固として抑制すると表明している。さらに、2023年7月に就任したばかりの同総裁が提出した報告書によると、規制当局はマネーロンダリング(資金洗浄)事件の捜査と処理を引き続き強化するとのことだ。
また、同総裁は、銀行は市場の状況に応じてタイムリーな措置を講じながら、金融市場の行動と期待を導き、安定させる必要がある。人民銀行は中国の株式、債券、外国為替市場におけるリスクの波及を防ぐよう努めるべきだと主張している。
中国は2021年、仮想通貨関連の活動、特に主要なホットスポットであるマイニングを取り締まり、並行して、中国政府は同銀行が発行するCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の使用を促進してきた。中国CBDC=デジタル人民元の導入はすでに26都市を対象に実験が行われており、CBDC市場において、世界をけん引している。