バイナンス(Binance)が米国SECによる訴訟に直面

バイナンスが米国SECによる訴訟に直面

SEC(米国証券取引委員会)は、2023年6月5日(月曜日)に発表されたSECプレスリリースの通り、Binance Holdings Ltd.、米国に拠点を置く関連会社BAM Trading Services Inc.、およびその創設者ジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)氏に対して13件の告発をしたことが明らかになった。

容疑は、未登録の取引所、ブローカーディーラー、清算機関の運営、Binance.USプラットフォームにおける取引管理と監視の不実表示、および未登録の有価証券の提供・販売なだ。

SECによると、バイナンスとジャオ氏は、米国の顧客がBinance.comでの取引を制限されていると公に主張したが、実際には、価値の高い米国の顧客がプラットフォームで取引を継続できるよう、独自コントロールをひそかに破壊したと主張している。またSECは、バイナンスとジャオ氏が、Binance.USは米国の投資家のための独立した別の取引プラットフォームとして作られたと公に主張したが、彼らはBinance.USプラットフォームの運営を舞台裏でひそかにコントロールしていたと指摘している。

バイナンスとジャオ氏は顧客資産の混同と流用を好きなようにしていたのか

SECの訴状はさらに、バイナンスとジャオ氏がプラットフォームの顧客資産を管理し、同氏が所有・管理するSigma Chainという事業体を含め、顧客資産の混合や顧客資産の流用を好きなように行うことを許可していると主張している。

SECは、BAM TradingとBAM Management US Holdings, Inc.が、Binance.USプラットフォームの取引管理が存在しないことについて投資家に誤解を与え、Sigma Chainがプラットフォームの取引量を人為的に膨らませる操作的取引を行っていた述べている。SEC執行部ディレクターのグルビル・S・グレワル(Gurbir S. Grewal)氏は、次のように語っている。

バイナンスとジャオ氏はこれらのルールを知っていただけでなく、意識的にそれを回避することを選び、顧客と投資家を危険にさらしました-すべては自分たちの利益を最大化するためにです。

実際、コロンビア特別区連邦地方裁判所に提出されたSECの訴状によると、少なくとも2017年7月以降、Binance.comとBinance.USは、同市氏に支配されながらも、取引所、ブローカー、ディーラー、清算機関として運営し、特に米国の顧客からの取引手数料から少なくとも116億ドルの収益を得ていたと主張。

SECはバイナンスに対し、BNB、BUSD、およびSimple EarnとBNB Vaultとして知られる仮想通貨貸出商品の無登録での提供および販売について請求しており、SECはBAM TradingをBinance.USのstaking-as-a-serviceプログラムの未登録の提供および販売で起訴している。バイナンスはSECに訴えられた後、SECが協力ではなく訴訟を選択したことに意気消沈していると指摘したうえで、次のようにコメントしている。

われわれはバイナンスのプラットフォームを強力に守るつもりである