BTG PactualがステーブルコインBTC Dolをローンチ
ラテンアメリカ(※1)最大の投資銀行BTG Pactualは、4月4日(火曜日)、ドルペッグステーブルコイン「BTG Dol」のローンチを発表した事が分かった。
メキシコ以南の北米大陸、カリブ海地域全域、南アメリカ大陸全域の3地域とその周辺の島々の総称。
投資や融資を主な業務としてサービスを手掛ける同社によると、これは世界初の銀行が支援するステーブルコインで、声明によると、BTG Dolは USD によって裏付けられており、1:1ベースで発行されるという。さらに、銀行の仮想通貨プラットフォームMyntを介して配布されるとのことだ。
同社によると、投資家とユーザーは、シンプルで効率的、かつ安全な方法で株式の一部を「ドル化」することができ、BTG Pactualがステーブルコインのカストディアンになる。銀行は、その裏付けを保証し、ネットワークを保護し、デューデリジェンスを実行するほか、マネーロンダリング(資金洗浄)防止とコンプライアンス手続きも担当。
BTG Pactual のデジタル資産責任者であるアンドレ・ポルティーリョ(André Portilho)氏は、BTG Dolローンチにあたり、次のように述べている。
BTG Dolを購入することで、投資家はドルに投資するためのより簡単で、より安全で、よりスマートな選択肢を得られます。
Mynt は現在、22銘柄コインの取引をサポートしており、BTG Dolのローンチは、銀行がテクノロジーを信頼し、新しいクリエイティブなデジタル製品とサービスを提供し続けることを示していると、Mynt のオペレーション責任者であるマルセル・モンテイロ(Marcel Monteiro)氏は語っている。
各国でドル離れ加速の動きを見られる
米国と英国の銀行は、デジタル資産とそれに関連する企業を避けており、ステーブルコインの導入は、ドルから離れた多くの動きがある最中に米国経済が苦戦し、ドルの覇権が攻撃されているときに行われたものだ。
中国とブラジルは2023年3月末、それぞれの通貨で膨大な取引を行うことに合意し、これによって仲介者としての米ドルの必要性がなくなる。また、中国とロシアはすでに人民元で取引されているほか、中国とマレーシアもアジア通貨基金の設立について話し合っていることから、ドル離れの動きが一気に進んでいる。