フィデリティなど米国の金融大手が仮想通貨取引所を立ち上げ
投資信託の販売・運用会社のフィデリティ(Fidelity Digital Assets)、オンライン取引を中核とする証券会社兼金融持株会社であるチャールズ・シュワブ(Charles Schwab)、シタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)などのウォール街の大手企業グループが、仮想通貨取引所EDXM(EDX Markets)を共同で立ち上げたことが分かった。
EDXMは9月13日(火曜日)、個人および機関投資家向けの仮想通貨取引所を立ち上げる計画を発表。同取引所は、信頼できる仲介者を通じて取引を促進することにより、中央集権化された仮想通貨取引きの領域内で「その種の最初のもの」になることを意図しているとのこと。同取引所は、複数のマーケットメーカーからの流動性を集約することで、最良の価格を提供することを目指しており、EDXMは次のように述べている。
EDXMは、ブローカーディーラー、グローバルマーケットメーカー、およびベンチャーキャピタル企業」のコンソーシアムによって支えられています。
ウォール街大手が終結したEDXM
EDXMを支援する企業のリストの先頭に立つのは、機関投資家に仮想通貨の保管および取引サービスを提供することで最もよく知られているフィデリティ・デジタルアセッツである。
Galaxy Digitalのマイク・ノボクラッツ(Mike Novogratz)CEO(最高経営責任者)は9月12日(月曜日)、フィデリティが「小売顧客を仮想通貨にシフトする」計画を持っていると報告。同氏は、EDXMに関する本日の発表について言及していたとみられている。
EDXMに関与している他企業には、冒頭企業のほか、テクノロジー対応マーケットメーカーのヴァーチェ・ファイナンシャル(Virtu Financial Inc)、ベンチャー キャピタル企業のパラダイム(Paradigm)、同じくベンチャーキャピタル企業のSequoia Capital(セコイア・キャピタル)が含まれている。将来的には、他のさまざまな企業がEDXMと提携することが期待されている。
各企業から役員が選出
EDXMに参加した企業の多く、特にチャールズ シュワブは、金融市場での重要性から「ウォール街の企業」と見なされているものの、すべてがウォール街にあるわけではない。
元シタデル幹部のジャミル・ナザリリ(Jamil Nazarili)氏が、EDXMのCEOを務めるとのこと。また、金融大手ErisXの CTO(最高技術責任者)であった Tony Acuña-Rohter が EDXMのCTO(最高技術責任者)を務めるほか、EDXMの取締役会の席を含め、他の企業のメンバーもEDXMにて役員が選出され、重要なポジションにつくことが決まっているとのこと。
EDXMは、2019年に設立された証券取引所および市場オペレーターであるMEMXのテクノロジーをさらに活用し、多くのメンバーを今後の仮想通貨サービスと共有していくという。同取引所は仮想通貨を、「3 億人以上の参加者を持つ 1 兆ドルのグローバル資産クラス」と呼び、さらに数百万人からのより大きな需要を解き放つには、コンプライアンスとセキュリティ基準を満たすことができるプラットフォームが必要であると述べている。ただし、同取引所は、いつサービスを開始するかについて、現時点では明言していない。