ルジャ・イグナトワ氏の資産を英国裁判所が凍結

英国裁判所がクリプトクイーンの資産凍結を命令

ロンドン高等法院は「クリプトクイーン」と呼ばれている逃亡中で行方不明のワンコイン(OneCoin)創設者ルジャ・イグナトワ(Ruja Ignatova)容疑者に対し、世界的な資産凍結を命じた事がわかった。

ワンコイン詐欺の犯人ルジャ・イグナトワ容疑者は、2017年にギリシャのアテネで目撃され他のを最後に行方不明となり、依然として逃亡中だ。8月7日の判決で英国の高等法院は、同容疑者と、ワンコイン詐欺の共犯者とされる数名に対して、世界的資産凍結命令を出した。今回の裁判所命令により、クリプトクイーンの自由が脅かされ、ワンコイン詐欺事件で部分的な正義が実現した形となった。

現在の仮想通貨業界では、大規模な強盗からポンジースキームまで、多くのスキャンダルが起きているが、ワンコイン詐欺ほど大規模なものはわずかだ。同容疑者が画策したこの詐欺計画は、10億ドル(約1471.8億円)の財政破綻をもたらした結果、FBI(Federal Bureau of Investigation:連邦捜査局)の最重要指名手配リストに掲載された。

裁判所が逃亡中のクリプトクイーンの資産を凍結

逃亡中の同容疑者捜索の最新の展開は、英国高等法院が最近出した命令で。2024年8月7日(水曜日)付けの英国BBCの報道によると、ロンドン高等法院は同容疑者に対して全世界の資産凍結命令を出し、資産に関わるあらゆる取引をブロックした。

この凍結命令は、ジェニファー・マクアダム(Jennifer McAdam)氏を筆頭とする400人以上のワンコイン被害者の要請により、英国を拠点とする損失賠償請求の一環として出された。この命令はイグナトワだけでなく、ワンコインと関係のある7人の個人と4つの組織にも及んでおり、全員が詐欺計画に関与した疑いがある。同容疑者の資産凍結は、米国国務省が6月に提示した賞金の増額に続くもので、逮捕につながる情報に対する報奨金は500万ドル(約7.35億円)にまで引き上げられている。すでに検察は共犯者を逮捕し続けているにもかかわらず、ルジャ・イグナトワ容疑者は依然として逃亡中である。

同容疑者が首謀したワンコイン詐欺は、被害者と業界全体に多大な損失をもたらした大規模なポンジースキームであり、裁判所が課した世界的な資産凍結は、同容疑者を潜伏状態から追い出し、正義を加速させる可能性がある。