インベスコがメタバース施行の投資ファンドを立ち上げ
米国の投資管理会社であるインベスコ・リミテッド(Invesco Ltd.)は、仮想現実に事業を拡大した大・中小企業に投資するメタバースファンドを立ち上げた事が分かった。
2021年、投資大手のインベスコは、米国で2つの仮想通貨ベースのETF(仮想通貨上場投資信託)を立ち上げるための書類を提出。しかし、数カ月後、そのような製品に対する非友好的な姿勢についてSEC(米国証券取引委員会)を非難し、その計画を撤回している。
メタバースの時流に乗る
ファンドマネージャーのパフォーマンスの追跡を専門とするCitywireの報道によると、同メタバースファンドを立ち上げたのは、多国籍投資企業であるインベスコで、拡張現実で存在感のあるアメリカ、アジア、ヨーロッパの企業に投資するファンドをリリースした。同ファンドにはトニー・ロバーツ(Tony Roberts)氏がマネージャーを務め、ジェームズ・マクダーモットロー(James McDermottroe)氏が吹くマネージャーを務めるとのこと。
インベスコメタバースファンドは、次世代のオペレーティングシステムとコンピューターシステム、ハイパーコネクティビティ用のネットワーク、AI(人工知能)で開発された没入型プラットフォームであるメタバースへのアクセスを提供するハードウェアとデバイスなど、いくつかの戦略的分野に焦点を当てている。ロバーツ氏は、このイニシアチブについて2030年までに仮想現実と拡張現実が世界経済を1.6兆ドル(約218.7兆円)押し上げる可能性があると予測し、次のように述べている。
エンターテインメントへのメタバースアプリケーションはますますよく理解されていますが、メタバースが可能にする相互接続性は、ヘルスケア、ロジスティクス、教育、スポーツなどのさまざまな業界に変革をもたらす可能性があります。私たちは、非常に選択的で評価を意識したアプローチを通じて、これらの機会を活用しようとします。
インベスコの英国販売責任者であるアレクサンダー・ミラー(Alexander Millar)氏は、インベスコは常に顧客に“クラス最高ソリューション”を提供しようとしており、メタバースは確かに選択肢の1つであると語ったうえで、次のように述べている。
当社の経験豊富なアジアおよび新興市場チームは、規律ある堅牢なファンダメンタルズ アプローチを通じて、この新興のグローバル メガトレンドの勝者を選ぶのに非常に適した立場にあります。
インベスコの仮想通貨ETFへの取り組み
2021年、運用資産が1.6兆ドルを超えるインベスコは、インベスコ・ギャラクシー・クリプト・エコノミーETFとインベスコ・ギャラクシー・ブロックチェーン・エコノミーETFの2つの仮想通貨に焦点を当てた上場投資信託(ETF)をリリースする意向を明らかにした。
しかし、2021 年末に同社は、SECの不適切な規則を非難したうえで同計画を撤回している。なお、インベスコETFおよびインデックス戦略のグローバル責任者であるアンナ・パグリア(Anna Paglia)氏も、この商品は投資家にとって「コストがかかりすぎた」と述べ、批判している。