ナイキはNFTの売り上げで1億8,500万ドルの記録的な売り上げを達成

ナイキがNFT販売で記録的な売り上げを達成

スポーツ関連アパレルのトップ企業であるナイキ(Nike, Inc.)は、2022年にNFT(非代替性トークン)の売上で1億8,500万ドル(約253億円)の記録的な売り上げを達成したことが明らかになった。

ナイキNFT関連プロジェクトは1億8,500万ドル以上の収益を上げ、最大の稼ぎ頭となっており、同社はNFTの一次販売で9,300万ドル(約127億円)に加え、ロイヤリティで9,200万ドル(約125.8億円)の取引高を稼ぎ出しているとのこと。同社のコレクションリストのトップはCloneX(クローンX)で、3900万ドル以上のロイヤルティーが発生しており、NikeスニーカーをテーマにしたNFTコレクションMNLTHで2,422万ドル(約33億円)となっている。

ナイキは2022年4月、仮想スニーカーの最初のコレクションであるCryptokicksを発表しており、コレクションには20,000 NFTが含まれ、そのうちの1つは日本の現代美術家兼ポップアーティストの村上隆氏によるデザインとのこと。

デジタル商品販売世界最高の収益を上げるナイキ

NFTへの関心が薄れ始め、NFTの第2四半期の取引量が40%減少したにもかかわらず、ナイキはデジタル商品販売で世界最高の収益を上げるブランドとなっている。

ほかにもMint Vial、MNLTH2  MNLTH2 、CryptoKick、RTFKT Bonus Itemsなどのコレクションは、少なくとも100万ドル(約1.3億円)のロイヤリティー料(※1)をかき集めることに成功しているとのこと。

(※1)ロイヤリティー(royalty)料とは…
特許権、商標権、著作権などの知的財産権を利用する際に権利者に対して支払う対価のこと。

後続は、ドルチェ&ガッバーナの2,565万ドル(約35億円)、ティファニーの1,262万ドル(約17億円)、アディダスの1,094万ドル(約15億円)の売上であり、D&Gは9,000件以上の取引でリードし、グッチが約4,000件の僅差で続いている。これらのブランドは、NFTを顧客とより密接な関係を築くための大きな可能性として捉えており、ブロックチェーンベースのNFTは、これらの事業者にとって、市場の複製を防ぐための有用なツールとなっている。

ナイキに続くアディダスは世界第2位の売上を記録

また、アディダスに関しても、約144億ドル(約2兆円)のブランド価値を持ち、ヨーロッパ最大のスポーツウェアメーカーであり、ナイキに次ぐ世界第2位のブランドとなっている。

実際、Non-Fungibleのデータによると、NFTの売上は、2022年5月1日に一度だけ増加したのを除き、過去12カ月間減少していることが分かっており、2021年8月27日に1日の販売数が約21万個のピークに達していたことを考えると大幅に減少しているとのこと。なお、ドイツの仮想通貨市場および消費者データを提供するStatistaによると、直近の会計年度には460億ドル(約6.3兆円)以上の収益を集めており、ナイキは300億ドル(約4兆円)にのぼるとのこと。