高金利状態が続く米国
米国の中央銀行にあたるFRB(Federal Reserve Board=米国連邦準備理事会)は、利上げによってインフレを抑える努力を続けており、FOMC(Federal Open Market Committee=連邦公開市場委員)の 7 月の会議の議事録が公開され、市場は冷静な反応を見せた。
2022年7月、FOMC会議議事録によると、FRBは再び金利を引き上げる可能性があるとのこと。予想される利上げ率は0.75 ポイントで、これにより、金利が 2.25% から 2.5% の範囲に上昇した。FOMC は現在、9 月のバランスシート縮小率を 2 倍にすることを計画しているとのこと。FOMCメンバーは、利上げとバランスシート縮小ペースは市況次第であり、それに対応するものであると示唆。さらに、インフレに対する実際の影響を評価するために、引き締め政策の速度を調整することが必要になる可能性があることを示唆しており、次のように記されている。
メンバーは、金融政策の適切なスタンスを評価する際に、経済見通しに対する今後の情報の影響を引き続き監視し、リスクが発生した場合に必要に応じて金融政策のスタンスを調整する用意があることに同意した。委員会の目標の達成を妨げる可能性があります。
議事録発表数時間で仮想通貨および株価は下降
議事録が発表されるまでの数時間、市場は予想通り冷静であったものの、主要仮想通貨と株価指数は、発表前の数時間で着実な下降を示した。
しかし、議事録が公開されてから数時間で、株式市場と仮想通貨市場はニュースに対して反対の反応を示し、Nasdaqとダウ工業株平均(Dow Jones Industrial Average)の両方が、リリース直後に一時的な急上昇をみせた。一方、仮想通貨は即座に、しかしささやかな打撃を受けました。発表を受け、ビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)はどちらも緩やかな下落を続け、同日にそれぞれ2.5%と2%の損失を被った。
なお、FOMCは、FRBの政策部門であり、金融政策を規制する任務を負っている。年間を通じて、インフレを抑えるため、FF金利(Federal Funds)をほぼゼロのコロンパンデミック時代の金利から繰り返し引き上げてきた。