Binanceがウクライナ避難民向けの仮想通貨カードを作成

Binanceがウクライナ避難民向け仮想通貨カードを発表

世界最大クラスを誇る仮想通貨取引所Binanceは、ウクライナからの避難民らが、EEA(European Economic Area=欧州経済領域)の小売店で仮想通貨取引と支払いができる仮想通貨カードを発表した事が分かった。

Binanceは、大手銀行のサービスプロバイダーであるPontisと協力し、ウクライナ避難民向けの仮想通貨カード「Binance RefugeeCryptoCard」を作成。Binanceの慈善団体は、ロシアとの紛争が続いているために避難することを余儀なくされている多くのウクライナ人がこれを利用できるようにするために、いくつかの慈善団体と協力することを計画しているとのこと。

2022年2月24日、ロシア軍はプーチン大統領の命令により、ウクライナのドネツクとルハンシク地域に侵攻。これは、ロシアが国境を共有しているウクライナを脅威として指定した結果として発生し、ウクライナが西側諸国に傾倒しているとロシア側が認識さしたことにより始まり、両国による激しい紛争に突入している。すべての戦争と同様に、人命の損失があり、財産と多くの市民は安全のために避難しなければならなくなった。ウィキペディアによると、520万人のウクライナ人が避難を求めて近隣のヨーロッパ諸国へ避難しており、さらに710万人の市民がウクライナ国内に避難している。国際政府や企業は、ウクライナへの支持を呼びかけ、ロシアの侵略に対する不満を表明している。

ウクライナの仮想通貨コミュニティサポート

BinanceのRefugeeCryptoCardは、同社のウクライナ人に対する長年のサポートに追加される。

同カードを使用して仮想通貨取引ができるほか、避難民は、UNHCR(The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees=国連難民高等弁務官事務所)によって提案されたように、3カ月間毎月75バイナンスUSD(Binance USD/BUSD)の財政支援を受ける資格がある。

戦争が始まって以来、仮想通貨やその他のデジタル資産は、ウクライナの取り組みにとって非常に重要な助けになっており、euronews.nextのレポートによると、東ヨーロッパの国は6,000万ドル(約76億円)を超える仮想通貨寄付を受け取っている。

3月29日、ウクライナのデジタルトランスフォーメーション省は、戦争のための資金を調達するため、NFT(非代替性トークン)プロジェクト「メタヒストリー:博物館戦争」を開始し、初日に1,200のデジタル作品を販売し、600,000ドル(約7,600万円)以上を生み出している。これらの資金は、紛争で被害を受けた国内インフラを再建するために使用されるとのこと。