南アフリカFSCAはFTXとByBitに関して慎重に取引するよう消費者に警告

南アフリカの規制当局がFTXとBybitに警告

南アフリカの金融ウォッチドッグであるFSCA(FinancialSector Conduct Authority=南アフリカ金融セクター行動局)はプレスリリースで、人気仮想通貨取引所FTXBybitについて、国内の仮想通貨投資家に警告を発したことが分かった。

日本語訳:
FSCAは、FXT Trading Ltdに対して一般の人々に警告しています

FSCAはFTXとBybitに関して、南アフリカでファイナンシャルアドバイザリーおよび仲介サービス法によって認可されていないサービスを提供していると主張。そのため、FCSAはそれぞれに対して警告文で、FTXとBybitがCFD(Contract for Difference=差金決済取引)といった短期的投機商品(デリバティブ)を提供する権限を与えていないとしており「Financial Advisory and Intermediary Services Act,2002」法に置いて、金融アドバイスや仲介サービスを提供する権限を持たないと説明した。

FTXは規制当局との対話準備

FTXとBybitに対する最新のFSCAの警告は、FSCAが2021年12月に国内の仮想通貨規制を強化する計画を明らかにした直後に行われており、レポートでは、FSCAが国内での仮想通貨取引をどのように認めるかというルール作りに固執していたことを明らかにしている。

日本語訳:
FSCAと協力できることをうれしく思います。そして、これを私たちの注意を引いてくれたことに感謝します。FSCAからのアウトリーチについては認識していませんが、SA要件に準拠するためにFSCAと連携できることをうれしく思います。本日、ダイアログを開始するために連絡を取りました。

これに対して、FTXのサム・バンクマン・フライド(Sam Bankman-Fried)CEO(最高経営責任者)はSNSで次のようにコメントしている。

FTXはこれからFSCAに協力していく準備ができています。FSCAからの通知は知らされていないが、こちらから連絡を取る予定です。

一方でByBitは、規制当局に対応し、必要な承認を申請する用意があると報告しており、FSCAにはすでに連絡をし、問題を解決していきたいとの考えを示している。実際、南アフリカは、不正な仮想通貨プラットフォームの活動の結果として、30億ドル(約3,450億円)を超える投資家のお金が未回収のままであり、当局は2022年初頭にも具体的な規制を決定する意向を示している。そのうち2021年4月に報道されたAIトレーディング企業を謳うAfricyptoによる詐欺では、一部報道ではその被害額に差があるものの、36億ドル(約4,137億円)との報告もある。

FSCAコミッショナーのウナティ・ケムラナ(Unathi Kamlana)氏は2021年12月、規制当局が南アフリカでの仮想通貨取引の実施方法を確立するためのフレームワークを開発していると大手メディアに語っている。

また、インタビューでKamlana氏は、南アフリカ準備銀行の計画するステーブルコインについても、イノベーションに対する最も責任あるアプローチだと述べており、積極的な姿勢を見せている。